■ご挨拶(自己紹介)
こんにちは、初めまして。東京の恵比寿に拠点を置くジュエリーショップ「Cafe Fragrant
Olive(カフェ フレグラント オリーブ)」で企画担当をしている、楠木麻実子です。
私が担当しているのは、宝石の買い付け(国内・海外)、商品企画など多岐に渡ります。
目指しているのは、普段使いで楽しんでもらえるようなジュエリーショップであり、ジュエリーを通してみなさんに夢をお届けすることに力を注いでいます。私にとって、ジュエリーは贅沢品の類ではなくもっと身近なものです。お気に入りのジュエリーを身につけていると気分が上がりますし、日々のモチベーションにも繋がっています。
■「新しいものを作りにくい状況」を少しでも変えたい。
実はいま、ジュエリーの新作を世に出しづらい状況にあります。というのも、やはり販売するにあたっては確実に売れるものを作りたいというのが本音なので、「万人が好きそうなもの」「型にはまったもの」が多く作られているのが現状です。
私はこの現状がとても気になっていました。「こんな商品があったらいいのに!」と思い描くものを実現できないようだと、斬新な商品が生み出せません。私自身「これは可愛い」と心底思うジュエリーがあっても、会議のチェックで通らず発売までいたらなかったサンプルをいくつも見過ごしてきました。
「売れるものを作り、売る」というのも確かに大事なことかもしれませんが、あえて「作りたいものを作ること」に挑戦してみたい。ですので私は、「こういうジュエリーがあったら絶対にいい、と思うものを作ること」をクラウドファンディングで挑戦してみたいと思いました。
■日本のお花に注目した理由
ところで私はお仕事で年に数回、宝石を買い付けに世界中の大きな展示会へと足を運んだり、プライベートでも旅行好きのため各国を回っています。そんな中、見えてきたことがありました。それは、あらためて感じる「日本の素晴らしさ」でした。
日本には世界に誇れるものがたくさんあると強く感じ、今まであまり意識したことのなかった「日本人としての誇り」を持つようになりました。
今回のプロジェクトであえて日本の花に注目した理由は、まずそこにありました。「華道」という伝統文化がある日本。花に対しての意識や姿勢。そして日本独特の可憐な花々。これは世界に誇れる文化であり、感性だと思うのです。ジュエリーを仕事にする身として、そういった日本らしさを表現できる和花のジュエリーをぜひ展開したいと考えました。
■和花モチーフのジュエリーは絶対数が少ないのが現状
世の中には数えきれないくらいのお花の種類がありますが、桜、梅、椿、紫陽花などは日本が原産国のお花です。
上品で可憐なお花たちは、奥ゆかしい日本人女性の美しさを一番引き立ててくれるはず。
着物の柄やかんざしもお花のモチーフが多いですし、そういった和柄や和テイストが好きな人はたくさんいると思うのです。
けれど、和をテーマにしたジュエリーというのは実際に探してみても本当に数自体が少なく、可愛いと思うものもなかなか見つけられません。今も昔も変わらずに愛されている日本のお花のジュエリーはきっと求めている人が多いはずです。さらに、幅広い年代の女性がつけることができ、絶対にみんなに似合うものになるはず!そう確信を持ち、今回「需要があるのにモノがない!かわいい和花モチーフジュエリーで日本女性をもっとステキにしたい!」というプロジェクトを立ち上げました。
■和花モチーフとして最初に選んだ花は、「椿」!
今回「日本のお花」として私が最初に選んだのは、「椿」です。椿は、古来より日本人に愛されてきたお花です。他にも有名なお花はありますが、私があえて椿を選んだのには理由があります。椿というのは花の美しさだけではなく、油も、木材も、灰も、余すところなくすべて役立つということ、そしてまだ寒いうちから綺麗な紅い花を咲かせる姿に「一生懸命さ」を感じ、その儚さに逆に励まされるような気がしたのです。決して派手ではないけれど、芯の強さを持つ椿は、日本人女性と重なる部分があると思いました。
■もちろん製作は、日本の職人さんにお願いすることに。
日本の花シリーズのジュエリーということなので、やはり製作をお願いしたいのは日本の職人さん。日本で宝石・ジュエリー産業がさかんな街といえば、山梨県甲府市。甲府は日本だけでなく世界的にみても「世界二大宝石加工の街」といわれる、宝石加工がさかんなところです。海外ブランドではなく、手先が器用な日本の職人だからこそできる技術で、リアルで繊細なお花を表現したい。日本人の持つ繊細な感覚で表現した花たちは、現代の忙しい女性たちを癒し、きっと応援してくれることでしょう。ということで、わずか0.1ミリのバランス、厚み、カーブも見事に調整してリアルにものの形を再現できる、山梨の職人さんに今回の「椿」を頼むことにしました。
■ここにしかない、忠実な椿の花
こうしてまず出来上がったファーストサンプルが、こちらのリングとピアスです。
椿の花を表現するにあたってこだわったのは、「色と艶」それに「立体感」。
お花の形も、職人さんと一緒に打ち合わせをしながらたくさんの椿の画像やイラストを見て決めていきました。花びらの重なり具合もじっくり観察。和服にも洋服にも合わせられるデザインがいいですよね。大きすぎず、小さすぎず・・・ジュエリーとして上品なサイズ感も重要です。
そして椿の最大の魅力はあの真っ赤な花の色。
特有の鮮やかな色合いと艶めきを表現するにはどうしたらいいか考えてたどり着いたのが、エポキシ樹脂を使った方法。表からも裏からも光をとりこんで、まるで本物が咲いているようにみずみずしい、今までにない椿を表現しました!このクリアな輝きは、ステンドグラスと同じ原理。底がない地金枠に、手作業でひとつひとつ色をつけるという、非常に高度な技術をつかって、おつくりしています。
1つの箇所を色づけするのにかかる時間は、なんと約20分!熟練の職人が全神経を集中させて手作業で仕上げていくのです。
それだけでも大変なのに、さらにこれを立体的にしたいとお願いしたところ、実は最初は嫌がられてしまいました。平面の地金枠ならいいけれど、こんなカーブした枠に色を入れるのはできるかわからない、と。それでもやってみることはできないかとサンプルをお願いし、数週間後・・・鮮やかな赤い色をした小さな椿を見たときは感動で飛び上がりそうになりました。
<企画風景>
<まずはいろんな椿の画像を見ながら、どんな形にするか絵に描いてみます>
<サイズ感も頭に入れながらデザインを考えます>
<絵にしたデザイン画をベースに、原型を作ります。真ん中は宝石が入る枠です>
<カーブをつけ、立体感をつけました。これで原型は完成!>
<色を入れ、最終確認>
<ピアスとリングのサンプルが完成!>
最初は花だけで考えていましたが、やっぱり葉がついていないと椿らしさが伝わりにくくないか、真ん中も黄色の宝石を使ったほうが良いのではないか・・・など、あとから気付いたことを少しずつ修正しながら、時間をかけて形にしていきました。
身に着けると、色の鮮やかさが肌の上で引き立ちます。さりげなく髪をかきあげる一瞬の横顔が、この椿でどれほど美しくなることか。おそろいのリングも、華奢で繊細なアームにしたので、まるで指先に直接一厘の椿が咲いているよう。どんな世代の女性にも似合うジュエリーができたと思います。
ぜひ実感して欲しい、一度つけたら虜になってしまう椿のピアスとリングです。
■普段着にも、浴衣や着物にも・・
つけてみると、意外にもどんな服装にも合わせやすい!もちろん、浴衣や着物に合わせてもぴったり。これまで和服に合わせるジュエリーがないと思っていた方もぜひ合わせてみてください。鮮やかな色と艶が日本人の白い肌を引き立ててくれて、「アクセサリー」とは違う上品さに、驚くほどしっくりくるはずです。
<ピアス>
★商品情報
宝石・・・イエローサファイア
金種・・・10金ゴールド
大きさ・・・椿モチーフ直径9ミリ
ポストの長さ・・・9ミリ
キャッチ・・・ダブルロックキャッチ(10金ゴールド)
<リング>
★商品情報
宝石・・・イエローサファイア
金種・・・10金ゴールド
大きさ・・・椿モチーフ直径9ミリ
リングサイズ・・・3~15号
リング幅・・・1.1~1.3ミリ
■男性の方へ・・!贈り物にぜひ、椿のジュエリーを!
結婚記念日や誕生日、クリスマスなど・・・特別なイベントのとき、奥様や彼女へのプレゼント選びに迷われたことはありませんか?
椿の花言葉は、「完全な愛」「私は常にあなたを愛します」「女性らしさ」などがあります。日本が原産国の花だけあって、やまとなでしこのイメージと重なる部分がありますね!そんな素敵な花言葉をもつ椿のジュエリーをぜひ贈ってみてはいかがでしょう?本物のお花もいいけれど、永遠に咲き続ける椿のリングやピアスはきっと喜ばれると思います。
特別に、ギフトラッピング用もご用意しましたので、ぜひご活用ください。
■最後に
今回のテーマは日本のお花のジュエリーでしたが、今後も新しい和花モチーフシリーズのジュエリーを考え、女性をもっともっと美しく、応援していけたらいいなと思っています。サンプルだけで終わらず、たくさんの和花ジュエリーを咲かせたいです!
そしてジュエリーを身に着ける人の毎日がキラキラしたものとなり、日々の自信へとつながることを願って・・・。
個人的な想いから立ち上げようと思ったこのプロジェクト。まだまだ未熟な私ですが、新しく、いいものをもっと作り出していきたい!という強い気持ちは人一倍強いです!特に女性の方に共感していただけると嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!