■始めまして!NPOピースウィンズ・ジャパン(PWJ)東ティモール事務所に駐在している永井亮宇(ながいりょう)といいます。健康でやる気に満ち満ちた24歳の神奈川県人です。 僕は今、赤道近くに位置するアジアの島国、東ティモールという国に赴任しています。 ■ピースコーヒーは何がスペシャルなのかコーヒーは昼と夜の気温差が大きいところ、たっぷりの雨、標高の高い所で美味しいものがとれると言われています。 幸いなことに東ティモールは、島国であったために、コーヒーの原種に近い品種が奇跡的に交配を免れて残っているそうです。 これらの好条件を活かせば、どんな有名なコーヒー産地にも負けない最高級のコーヒーが作れるはず!そう、「はず」なのです。 ■最高級のコーヒーを日本で飲むためのプロジェクトとは!後々ゆっくりご説明しますが、東ティモールにはコーヒー産業というものがあるようでありません。 将来的にはこの国のコーヒー産業自体をけん引したい!という野望もありますが、ここではコーヒー業界を担う東ティモール人の人材を育成することと、最低限の機材をそろえることにより。品質を他国の高品質に合わせるために、やむを得ず人海戦術で時間とお金をかけて行っているプロセスを改善することで高コスト体質を改め、更に美味しいコーヒーを日本に送る事ができるしくみをみなさんにご紹介して、応援していただければ嬉しいです。 今PWJには、カンシウという名前の26才のスタッフがいます。 カンシウは、PWJに入って初めて、コーヒーにも品種がたくさんあり、品種や加工方法、標高によって品質が大きく変わることを知りました。そこから一転してコーヒー多大な興味を持ち、日本からの来客がやっていたカッピングを見よう見まねでやってみたところ、ちょっとした焙煎度合の違いや甘味の有無を感じることができているではありませんか! 少し専門的になりますが、『カッピング』とは、ワインのテイスティングに相当し、専用スプーンでコーヒーを一気にすすりコーヒーの甘味や酸味、苦味、あとに続く余韻などといった味や香り、品質の良し悪しを客観的に、総合的に判断するものです。 Qグレーダーというコーヒーの専門家は簡単に誰でもなれるものではなく、天性の感や味覚も必要ですが、才能が開花しかかっているカンシウならば悲願の東ティモール人初のQグレーダーになれるのではないか!と判断し、カンシウにインドネシアのジャカルタで開催されるQグレーダーになるための研修と試験を受けさせることにしました! 今年受験するための研修費と渡航費、滞在費はPWJの資金の中から何とか確保しました。 産地から届くパーチメントと呼ばれる殻のついたコーヒー豆を脱穀するための簡易脱穀機や、少量でも均一に焙煎できるサンプルロースターなど様々な基礎的な備品が必要となります。 更に、他のコーヒー産出国にあって東ティモールにないコーヒーの精製機材はたくさんあります。 ここまで漠然と書いてきましたが、今回皆さまにご協力いただければ揃えたいと思っている機材は以下の通りです。 簡易脱穀機:約40万円 簡易焙煎機:約10万円 最後にカッピングのラボラトリー建設:約80万円 本当はここには書きたくないのですが、万が一今年日本人でもなるのが難しいと言われているQグレーダー試験に合格できなかった場合は、トップバッターの簡易脱穀機の前にカンシウの来年の受験費用:約25万円(研修費用、渡航費、査証代、滞在費) 色々書きましたが、夢をみるとキリがないので、まずは簡易焙煎機と備品をクリアする100万円の売り上げを目指して頑張る所存です。 ■何を皆さんにお届けできるのかカンシウがジャカルタで行われる9日間にわたるQグレーダー研修を受講し試験を終えて東ティモールに帰国した暁には、コーヒーに関する基礎的な知識と共に、味の違い、感じ方などカッピングに必要な知識もすべて叩き込まれていことになります。 そして、そのカッピングが正しく行われる絶対条件が「全く同じ条件で行う」ということなので、今のところ機材がない状態ではカンシウがカッピングをすることができない状況です。 晴れて、機材が揃いカッピングを行った結果、カンシウが最も美味しいと判断した契約農家のコーヒー豆を「きびだんご支援者の皆さま専用ロット」として別管理し、ジョアオ・カンシウという彼の名前を冠した「Joao Cancio Selection」として、日本に輸出し、皆さまのお手元にに生豆や加工した製品をお送りしたいと考えています。 コーヒー豆の収穫はだいたい9月頃に終わり、脱穀、袋詰めなどの二次加工が始まります。 尚、今回皆様のお手元にお送りするコーヒーの仕様は以下の通りです。 コーヒーを満載したコンテナが秋ごろ東ティモールを出発し、横浜港を目指します。 その他、この特異な国にいる僕たちだからこそ提供できる話題や知識なども、賛同してくださったみなさまにどんどんご紹介して、この国に愛着をもっていただければと思っています。 ■そもそも何で東ティモールなのか?1999年に起こった大きな争乱や、21世紀初の独立国などというニュースで日本のメディアで紹介されたのを聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。 僕が東ティモールという国に出会ったのは、大学時代でした。 東ティモールで近年まで続いた悲しい過去を背負っている国だというのは事前に知っていたのですが、実際に行って、どこの誰かもわからない自分に対して話しかけてくれる人々がとても親切で、底抜けに明るく、人のステキさに魅了されすぐに東ティモールが好きになりました。 そしてその短い滞在中に何か説明できないものがビビビッ!と生まれ「自分はこの国とこの国の人達の為になる仕事をしたい」「絶対東ティモールに帰ってこよう」と誓い、後ろ髪を引かれながら日本に戻りました。 東ティモールでは『テトゥン語』という言葉が話されています。話者が100万人少々というなかなかパンチの効いた言語です。 そして、東ティモールで仕事ができる会社、NPOなどに絞って就職活動をしたところ、ピースウィンズ・ジャパンと縁があり、とうとう昨年東ティモールで働く!という夢のスタートラインに立つことができました。 ■ピースウィンズ・ジャパンとは僕が就職したピースウィンズ・ジャパン(PWJ)とは、1996年に設立された紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人びとに対して支援活動を行うNPO(非政府組織)で、これまで世界26か国で活動しています。 特長としては、日本に本部があるということで、日本人の同僚達が世界にちらばる支援地に赴任しています。たとえば、国境を越えて逃げてきたシリア難民をイラクでサポートしている同僚、スリランカで国内避難民の帰還支援をやっている同僚など、多種多様な活動がそれぞれの国で行われており、現地PWJスタッフと一緒にゴールを目指して頑張っています。 PWJの東ティモールでの活動の始まりは1999年に起こった独立気運をうけて、独立に反対する勢力が破壊・暴力行為を行ったことにより発生した、国内避難民の緊急支援でした。 ■東ティモールの現在の様子ようやく国作りが本格化してきた東ティモール。 東ティモールには天然資源がありますが、これは国民に関係ないところで取引が進んでいます。 この東ティモールのコーヒーが世界的には希少価値がある品種であり、農家にとっては換金作物であり、唯一の輸出可能産品である!という重大な事実が、どう活かされていないのかを少しだけご紹介させてください。 その1.政府に余力がないそうです・・・国としてがっつりコーヒー産業の育成に注力しているブラジル、コロンビア、ジャマイカなどのコーヒー大国とは違い、我らが東ティモールは、何と全人口の約1/4がコーヒーに関連した仕事から収入を得ているにも関わらず政府がコーヒー産業をほぼ放置しています。 コーヒー産業という言葉をつかっていますが、じつは産業はないも同然で、コーヒーに関わる各国の企業、NPOなどが個々に動いているような感じであり、余力が政府にない故に「やってくれる人頑張れ、全部任せる、国としては電気とか道が先だからねー」というスタンスの様です。 その2.人材がまーったくいない…その1でも書きましたが、一般的にコーヒー生産国ではコーヒー産業に関わる人材育成に力を入れています。日本にはブラジルにコーヒー留学された方もたくさんいらっしゃり、色々な所で活躍されています。しかし東ティモールには、コーヒーについて学ぶ場所が全くないため、人材が育たないというスパイラルが解消されません。 その3.機材が古すぎるorそもそもない国内に産業が特にない東ティモールでは、もちろんながらコーヒー精製に関わる機材も作れず、売られてもいません。 これも前述しましたが、機材がないことをカバーするために何事もすべて手作業で行うことにより、作業効率がものすごく悪く、費用がかさんでしまうのも東ティモールの問題の一つで、いつも機材が揃わない不利さに泣かされています。 ■ピースコーヒーと東ティモールでのコーヒー生産者支援事業2003年のコーヒー事業開始時に「この品種が東ティモールに残っていたのか!」「ちゃんとした加工を施せばすごいポテンシャルがあるコーヒーじゃないか!」ということが専門家の視察により判明し、歴代のPWJ駐在員からリレーされてきたコーヒー生産者支援事業。 収穫してからの事細かなPWJからのお願い(例えば、完熟したものしか摘まないで、難しいけど水洗式という方法を覚えてね、など)を根気よく続け、指導する長年の支援の甲斐あって、コーヒーの一次加工(摘む→脱肉→発酵→洗浄→乾燥)の技術は格段に上がり、美味しいコーヒーを生産することができるようになりました。 また、NPOだからできた手間を惜しまず、時間をかけて生産者と一緒に品質を作り上げるという方法がとれたということも品質が向上した理由の一つだと思います。先輩赴任者に聞いたところ、事業開始当初完熟した赤い実だけを摘んでくださいと言ってもなかなかうまくいかず、緑のやら、黄色のやらが混じりまくっていたそうですが、めげずに赤いの、赤いのと言い続けて、3年ほどかかってやーっと完熟したコーヒーだけが集まるようになったそうです。一つのことを行うのに年をまたぐくらい時間がかかる話が他にもいつくもあったそうですが、それを乗り越えて今のピースコーヒーの品質があるのか、と思うと何だか感慨深いです。 そして、生産者の圃場のコーヒーチェリーから消費者のコーヒーカップまでのサプライチェーンのすべてを一貫してPWJが行っているため、生産管理、買い取り、運搬、加工、コンテナ詰め、輸出、輸入、卸業、販売業すべての行程に不明確な部分が全くないのもピースコーヒーの特徴で、日本でここまですべて行っているところはほとんどないのではないでしょうか。 ■東ティモール事業がめざしているゴールとは?僕たちのように支援活動を行っているNPOは、その支援対象国から事業を終え撤退することをゴールにしています。東ティモールでの支援は、生産者が自分達自身で高品質なコーヒーを作り続けることができ、PWJの東ティモール人スタッフがコーヒーの品質管理、加工、輸出ができること、そして海外のバイヤーと交渉し、適正価格で販売することでまた生産者からコーヒーを買う事が出来るというサイクルをきちんとした事業として継続し回すことができるまで、を目指しています。 生産者は自分が育てたコーヒーに誇りを持って日々頑張っていますし、スタッフは自分たちが東ティモールのコーヒー産業をけん引するんだ!と主体性をもって育ってきたので、少し悲しいけど僕たちが東ティモールを外から応援する日もそう遠くないのではないか、とその日を楽しみにしています。 ■補足としてのフェアトレードフェアトレードという言葉はご存知でしょうか? 「フェアトレード」と聞いた時の反応も色々あり、ポジティブなモノばかりではなく、品質が悪いという事の言い訳だと理解されたり、認証の仕組みに疑問があり不買運動をされている方もいるくらいなので、なかなか繊細で難しく答えが出にくい問題です。 ■ピースウィンズのフェアトレードコーヒーはこんなこと・かわいそうで残念な人たちを助けるために買ってあげた方がよいコーヒーではない フェアトレードという言葉にとらわれすぎず、生産者が誇りと自信を持てるようになる、というのがいいですね。 ■今一度のお願い!東ティモールコーヒーには希少価値とポテンシャルがあって、色々な問題があって善戦しているが、トータル惜しい!という所まで来ているということを散々書いてきましたが、東ティモールの未来の為に、コーヒーに関わる人材を育成し、きちんとした精製に必要な機材をそろえ、本気で更に美味しいコーヒーが日本に届けられるようにしたいのです。 カンシウに関してもQグレーダーコースの試験結果ももちろん大切ですが、インドネシアのコーヒー業界で働くプロたちとの交流を通して、東ティモール人としてコーヒー業界の未来を担うべく、さらに成長してもらいたいと願っています。 東ティモール国内で品質が判断できる人材が生まれようとしている。それは一見小さそうに見えますが、大きな一歩でないかと思っています。 応援よろしくお願いします! 特定商取引法に基づく表記
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目標は ¥1,000,000 に設定されています。
プロジェクトは 2014/09/12 に達成し、2014/09/16に募集を終了しました。
東ティモールと地元の青年カンシウ頑張れ!Aコース
お届け・提供予定時期
サポーター数 2
美味しく応援!コーヒーコース【生豆】
お届け・提供予定時期
サポーター数 11
美味しく応援!コーヒーコース【レギュラー粉】
お届け・提供予定時期
サポーター数 11
美味しく応援!コーヒーコース【焙煎豆】
お届け・提供予定時期
サポーター数 17
美味しく応援!コーヒーコース【ドリップバッグ】
お届け・提供予定時期
サポーター数 9
東ティモールと地元の青年カンシウ頑張れ!Bコース
お届け・提供予定時期
サポーター数 2
美味しく応援!コーヒーコース【レギュラー粉】2袋コース
お届け・提供予定時期
サポーター数 9
美味しく応援!コーヒーコース【焙煎豆】2袋コース
お届け・提供予定時期
サポーター数 7
東ティモールと地元の青年カンシウ頑張れ!Cコース
お届け・提供予定時期
サポーター数 6
東ティモールと地元の青年カンシウ頑張れ!Dコース
お届け・提供予定時期
サポーター数 8
長~く応援!コーヒーコース【レギュラー粉】【限定30個】
お届け・提供予定時期
サポーター数 13 | 数量限定あと 17
長~く応援!コーヒーコース【焙煎豆】【限定30個】
お届け・提供予定時期
サポーター数 11 | 数量限定あと 19
長く応援!コーヒーコース【ドリップバッグ】【限定30個】
お届け・提供予定時期
サポーター数 4 | 数量限定あと 26
長~く応援!コーヒーコース【レギュラー粉】
お届け・提供予定時期
サポーター数 0
長~く応援!コーヒーコース【焙煎豆】
お届け・提供予定時期
サポーター数 1
長く応援!コーヒーコース【ドリップバッグ】
お届け・提供予定時期
サポーター数 0
東ティモールと地元の青年カンシウ頑張れ!Eコース
お届け・提供予定時期
サポーター数 0
本職で応援!コーヒーコース【麻袋】
お届け・提供予定時期
サポーター数 4
東ティモールで直接応援!カッピング体験、コーヒー圃場見学ツアー1名様ご招待
お届け・提供予定時期
サポーター数 0
東ティモールで直接応援!カッピング体験、コーヒー圃場見学ツアー2名様ご招待
お届け・提供予定時期
サポーター数 4
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