六島プロジェクトは残念ながら未達成のまま終わりましたが、島では毎日、島存続に向けて活動が続けられています。
さて、島民3名の一人、梅ちゃんからおもしろいレポートが上がってきました。
アフリカとのつながりの話です。
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一昨日、マラウイからのJICA研修員11名、JICAプロジェクト(マラウイ国公共投資計画能力向上プロジェクト)関係日本人専門家3名、及び日本人通訳2名の計16名が小値賀を訪問しました。
博多発のフェリー太古で当日早朝に小値賀到着、町役場で2時間の講義を受けるほか、公共施設や歴史資料館などを視察して、午後2時10分発のフェリーなるしおで佐世保へ向いました。
マラウイ人研修員は男性10名女性1名で財務・経済計画開発省の局長や副局長のほか教育・科学技術省、運輸・公共事業省などの局長代理や計画官など、錚々たるエリート達でした。僕は2日前に役場総務課から電話がありオブザーバー出席を求められたので、喜んで出席し久しぶりに英会話を楽しみました。
僕は講義が始まる前に、初対面の挨拶として、「皆さん小値賀へようこそ!僕も2004年から2年間マラウイにJICA専門家(熱帯果樹)として住んでいたので、セミ・マラウイアンだ」と自己紹介してリラックスムードを盛り上げました。
講義は小値賀役場の中川総務課長が、小値賀群島と小値賀役場の英文紹介資料(パワーポインター)に沿って進め、その都度通訳が英語に訳しました。
質疑応答は小値賀町役場の予算の出所や人口減少・過疎化対策など活発でした。研修員達は、小値賀町役場の予算の90%が政府からの地方交付金で賄われ、地元からの税収は10%を占めるにすぎないという総務課長の説明に、うらやましそうな表情でした。小値賀の人口増加対策の一環としてIターン者歓迎があり、人種・宗教は問わないという説明があると、早速アフリカからも小値賀への移住希望者が出るのではないかと思わせぶりの表情も見られました。
僕も人口3名で無人島一歩手前の限界村である故郷六島と、僕の島おこし活動として4Fキャンペーン(Flower, Fruit, Fishing, Feeding Animalを楽しめる島)を紹介しました。JICAを退職した後、女房が島おこしについてこないので、「故郷はチェンジできないけど、女房はチェンジできるのだと言ったら女房からひどく叱られた。マラウイでも同じだろう!」と冗談を飛ばすと全員爆笑で盛り上がりました。
小値賀港ターミナルに見送りに行き、彼らはフェリーに乗船するまでの15分間ほど、僕のマラウイ2年間の思い出話に付き合ってくれて、大いに盛り上がりました。最後に記念写真を撮り、いつの日かマラウイ再訪を口約束しました。
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梅ちゃんは、国際協力機構で世界を渡り歩いた人で、このようなつながりができると、すばらしいですね。
外国人だからこそわかる地域の良さというものもあるようです。
私(三好)が、先日、毎日フォーラムという雑誌で、「グローカル地域おこし」というタイトルで書きましたが、いまや外国人のほうが日本地域の良さを発見してくれるのかもしれません。
http://mainichi.jp/feature/news/20150707org00m010023000c.html
これからも六島の挑戦は続きます。
みなさん、一度訪れてみてくださいね。
三好