こんにちは!
チーム「ROUND OUT」のデザインを担当している勝俣です。
今回は少し固めのお話です...皆様にお伝えしたい背景に触れたいと思います。
新しいスタイル
バッグはほぼスタイルが決まってしまっています。
バックパック、トートバッグ、ショルダーバッグなど...
世の中には実に似ているバッグが多い。また流行で同じようなモノが多く、明確なコンセプトがあるバッグは少ない。バッグに関するアイデアはもう出尽くした感がありますよね。
長年様々なバッグを取り扱ってきた手前、下手なモノは世に出したくないという思いが強く、常に新しい提案ができるバッグを考えていました。
面白いバッグ、機能的に利便性の高いバッグ、そしてかっこいい!そんなバッグをずっと作りたかったのだと思います。
コンセプトは自身のライフスタイルからの発想が多いため、ほぼ自分1人で作り上げなくてはなくてはいけない、100%の完成度のモノを作り上げなくてはならない、と考えていました。
自分の中でどうも納得がいかないことや解決が出来ないこと、また細かい拘りが多くあります。
これは、他者から見ればどうでも良いことなのかもしれないですが、自分にとっては重要なことでした。
時間がかかればかかるほどコンセプトの目新しさが消えてしまうと焦ったり、最終製品化まで持っていけなくて熱が覚めてしまったり、達成出来ずボツにした企画も多々あります。
ある日、サンプルを背負って業界の大先輩にお会いした時のこと。
「このバッグを何で売らないの?」と聞かれたので、いつもの調子で納得のいかないところをグダグダ説明していると...
「100%じゃなくていい。80%でいいんだよ。残りの20%はユーザーさんが作ってくれるからさ。ここまで出来ているんなら世に出さなきゃダメだよ。」と言われました。
衝撃を受けたと同時に何か喉に引っかかっていた物が取れた気がしました。
自分自身でいろんな部分にフタをしていたのだと気がついたのです。
「Cradeloc」を形にする上で
最初のコンセプトは私のライフスタイルの中から発想を出しました。
車視点でバッグを作る変わったコンセプトですが「ROUND OUT」メンバーが後押しをしてくれました。
当初はチームの闊達な意見に圧倒されつつ、いつもとの勝手の違いに戸惑いもありましたが、私のやるべき事が明確化していきました。恐らく一人で考えていたとしたら何度も立ち止まっていたことでしょう。
そもそもこのコンセプト自体に疑問を持ち考えこんでいたと思います。
脇の下に抱えるスタイルは一見女性のハンドバッグに見えてしまいます。
脇の下のデッドスペースを生かし、どうカッコ良く見せるのか幾度となく協議しました。
悪い点は改良し、私の余計な追加は良い意味で却下され(笑)、当初構想に無かった部分がいくつも追加され現在の形へと進化しました。
最終的に形にできたのはこの「ROUND OUT」チーム皆のお陰です。
最後に
1人ではなくチームでやり切れたからこそ生まれた新しいスタイル「Cradeloc」です。
この子を是非皆様に届けたい。
バッグがいつの間にか私の手から離れてチームの子供になり、これから旅立つのを待っています。
そして支援してくださった皆様と一緒にバッグが成長していけたら幸いです。
引き続き、皆様の暖かいご支援をお待ちしております。
何卒よろしくお願いいたします。