こんにちは、Photo Life Laboratory ULYSSESのキーケース製作のデザインを担当している三好です。
前回ご紹介したお蔵入り案では、普通の鍵、カードキー、車のスマートキーについて、
それぞれ個別に使いやすさを追求していった結果、 どんどん肥大化してしまい、
自分で欲しいと思えない見た目のキーケースが出来てしまった…というお話をしました。
それから、「入れたい鍵を入れ限界までスリム化」を出来るように試作し続けました。
入れたい鍵を平な物と立体な物に分けてみた。
前回作ったキーケースでは、鍵を繋ぐ金具を使用せず、普通の鍵を平面的に並べることで
厚みを極力薄くすることに成功しました。
ですが、立体的な「スマートキー」をどこにどう入れたらスリム化できるのか?
それが第一の課題でした。
そこで考えたのが、 ゴロンとした塊感のあるスマートキーと、平面的な金属キーやカードキーを、キーケースの外側と内側に分けて収納する方法。
このように、ケースの内側に平面的なカギをまとめれば、 隙間なくキーケースがピタッと閉まるので、
この外側にどうにかしてスマートキーポケットを付けるイメージで考えてみよう! と思いました。
すると思わぬ展開に・・・
まずは考えを整理するために作った、この平たいキーケースだったのですが、
ここで他のスタッフたちが、意外な反応を示しました。
「このピタッとした感じとてもいいね!」
「スマートキーを入れなかったらここまで薄いキーケースが出来るんだね?!」
「スマートキー使わない人、カギとカードだけの人にはこれでいいんじゃないか?」
ここから別案のキーケース「薄さ12mmのキーケースシリンガ」を作ろうということになったのです。
このシリンガの詳細については、以下のページからご覧ください。
立体型キーケース
・・・・・
さて、平面的になったカギ達とカードは内側に、立体的なスマートキーは外側にポケットを作った結果
まずはこんなキーケースが出来ました。
表面をすっきりしたデザインにする為、内側にスマートキーを出し入れするファスナーを付けました。
見た目はすっきりしましたが、実際にスマートキーを入れてみたところ、
空間が大きすぎてキーがポケットの中で自由に動き回ってしまい、
「手に握ったときに伝わる、中身が詰まっていないスカスカした感じ」が予想以上に満足感を損ねることが分かりました。
また、スペースに余裕がありすぎる=見た目も無駄に大きいということでもあります。
このスマートキーの隙間を埋めようと、もう一度挑戦したのが以下の蛙型キーケースです。
蛙型キーケース
スマートキーポケットのいらない部分を潰して、潰した場所を蓋にし、外側からスマートキーにアクセスできるように改良しました。
このキーケースで改良出来た事。
「スマートキーがポケットの中で動かなくなった。」
「キーケース全体のサイズもコンパクトにできた」
「スマートキーを傷つけず、他の鍵と小さくまとめるキーケース」これで完成か・・・??
とも思われましたが、
縫製の手順が複雑になった事、
使う資材の分量や種類が多すぎる事等から
非現実的なお値段のキーケースになりお蔵入りに・・・(´;ω;`)
しかし、この遠回りは決して無駄ではなく、新しいアイディアも産まれた上に、
理想のキーケースの形は完全に見えてきました!!
後はこれからデザインを削っていく作業となりました。
つづく・・・。