全く新しいアウトドアランタン。屋外に優雅な灯りを届ける「LF1984」

2025-08-12 20:25:33 活動報告一覧に戻る

LF1984のデザイン哲学

こんにちはWildingout の寺島です。 たくさんのフォロー頂いておりましてありがとうございます! 今日はLF1984のデザイン哲学についてお話しさせて頂こうと思います。

そもそも「デザイン」ってなに?

「デザイン」とはプロダクトやグラフィックの見た目や意匠設計、またその設計作業の事を言ったりしますよね。「デザインがいいね」なんていうと、見た目が美しかったり、格好よかったりするという意味で使うことが多いと思います。「デザイン=見た目」そんな風な言葉の印象があります。 では実際に僕が何かをデザインする時に表面的な「格好良さ」や「美しさ」からイメージして形を考えているのかというと、実はそうではありません。僕の場合(プロダクト設計の場合)は「問題発生」がデザインを考えるはじめの一歩になります。

問題を解決する=デザインする

この問題というのはいつも複数あります。例えばアウトドアのランタンについて考えてみると、燃料の問題、扱いやすさの問題、明るさの問題など、大小いろいろな問題があると思います。またこの問題はランタンそのものの機能だけでなくて、社会全体の問題であったり、使う人のプライベートな問題である場合もあります。それらの問題に知識や経験、アイデアで立ち向かい解決することが「デザインする」ことだと思います。 もちろんすべての問題を解決する物がデザインできるわけありませんが、LF1984では「キャンプでしか使えない」「キャンプの夜はいくつもランタンを用意しないと暗い」「準備やメンテンスにお金や時間がかかる」「食卓を美味しく見せたい」などいくつかの問題を解決すべくデザインを進めています。
ボツになったアイデアスケッチと試作品。デザインは作っては検証してやり直しの連続です。

デザインの難しさ

LF1984をデザインした時の一番重要だった問題は「キャンプの食事の時間に丁度いいランタンがない」という問題でした。リビングの食卓を照らす、心地よいペンダントライトのような灯りがあれば食事や家族との団らんをより素晴らしい時間にできるのになぁと思ったのがこの問題解決のきっかけです。 問題がはっきりすれば、それを解決するためにどんな素材で、どんな機能で、どんな形をにするかが見えてきます。 テーブル全体を明るく照らすためにいわゆるランタンのような縦筒ではなくて、横長な形を考えたり、落ち着く光を演出するために下向きに広がる形にしたり、明かりを使わない日中もリビングを演出するオブジェのような佇まいにしたりできるように形と機能を決めていきました。もちろんその解決策(形や機能)が一度でうまくいくわけもなく、問題の発生と解決を繰り返して最終的な形や機能が決まります。 そして最終的に「足す」も「引く」もできない状態まで煮詰めていく、このバランスがデザイナーの腕の見せ所かなと思います。機能を追加しすぎたり足りなさすぎたり、その為に全体の印象を損なったり、使っていて不快な部分が生まれてしまってはいけません。形や機能にしかるべき理由があってこれ以上追い求めることも、削ることも意味のない状態、これが理想です。

LF1984のデザインについて

例えばLF1984の両端の角の丸みについて、これにもちゃんと理由があります。 LF1984では本体の両端を丸くしています。これは本体の厚みと同じ直径のカーブになっていて、正円を半分に切った形です。 こうしたのには大きく三つ理由があります。 一つ目は角が直角の時に比べて、衝撃が加えられた時に割れたり、欠けたりしにくくする為。 二つ目はスイッチやUSB端子の形とのバランスです。丸やカーブが多いので角張ったものは排除し、バランスをとりました。 三つ目はただの棒のように見せない為です。角が直角のままだと、ただの角材に見えてしまいます。 と、他にも理由はありますが使い勝手や安全性、見た目の印象など様々な視点で検証し形や機能を決めています。 ここで大事なのが角の形のような小さなことが意外と全体の雰囲気や印象を決めることもあります。 例えば両端を直角にすればスタイリッシュでオフィスの照明のような雰囲気になりますが、角を丸めるだけで、柔らかな印象が生まれ、カフェやレストランのリラックスできる雰囲気を演出してくれます。 このように隅から隅まで、気が抜けません。

デザイン哲学

と偉そうにデザインについて語っておりますが、結局のところ、どんな風に作れば使う人の役に立つのか、その人の人生をより良くできるのか、これがデザインする時に私の考えていること、つまり哲学です。 そして実はまだLF1984のデザインは終わっていません。日々どうすればもっと良くなるのかを考えています。皆様の手元に届くその日まで可能な限りアップデートしながらプロジェクトを進めていきますので、まだもう少しプロジェクト開始まで時間がかかりますが、お待ちいただければ幸いです! また、ぜひ周りの方々にLF1984のことを広めていただけると嬉しいです! どうぞよろしくお願いします!

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プロフィール

  • Wildingout


  • 京都に産声をあげ、現在は滋賀県で活動中。 古い蔵と倉庫を改装した社屋で作っては壊しを繰り返して製品を開発しています。 コンセプトは「Into the Wild, Into the Home」。日常から非日常な旅へ寄り添うプロダクトを目指しています。また環境負荷の少ない素材や、倫理的に正しく調達された素材で、正当な労働で生産された「サスティナブル」なものづくりを目指しています。
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