本の美術展をイメージした新ジャンルの『企画本屋』を開催したい!

本の美術展をイメージした新ジャンルの『企画本屋』を開催したい!

【協力者インタビュー】人生は偶然と必然の積み重なり

今年はまったく雪が降らない。 その日もよく晴れていて、本当に2月なのか? と空に問いたくなる陽気だった。 「昨日はようやくちょっと寒くなりましたね。」 待ち合わせた店の近くでちょうど鉢合わせ、一緒に店へ入った。

地域情報サイトライター・下島昌喜さん

下島 昌喜(しもじま まさき)さん。 hontenを知り、誰よりも早く声を掛けてくれた人だ。 本業は別にあるが、その傍ら、地域情報サイト「おヘマガ」や「なかえーな」でライターをしている。 「なかえーな」にて、hontenのことを記事にしてくださっている。

広い世界を見てみたかった

地元・中津川の風景。どこを見ても山、山、山。空が広く美しい川も流れている。
私と同じ岐阜県中津川市出身の下島さん。 中津川は、360度どこを見ても視界に山が鎮座する、山に囲まれた田舎町だ。 そのためか、下島さんは高校時代『広い世界を見たい』という想いが芽生え、東京のゲームデザイン専門学校へ進学。 しかし、ゲーム制作に興味があったわけではないらしい。 「昔から本を読むのが好きやったんで、文章に少しでも関われそうで東京にしかないっていう口実が作れそうな学校を探しました。(笑)」 『口実』という表現に笑いがこぼれる。 ゲームライター専攻という、ゲーム情報誌ライターのための勉強をし、東京で就職。 ところが予期せぬ大事件が起こった。

新聞を飾った〇〇

東京という面白い町で、きっと色んな刺激を受けながら楽しく暮らしていたのだろう、と想像した。 「働いていたところが燃えて、」 えっ? あまりにもサラッと、「あそこのラーメン屋おいしくて」みたいに言うものだから、私は笑ってしまった。 「翌朝の新聞一面飾るくらいの火事に巻き込まれちゃって。」 おい待て。いや待ってください。 「え~!?」 私は驚くことしかできなかった。 幸い死者はおらず、ほかの建物に燃え移ることもなかったが、建物はほぼ全焼状態。 煙で喉を痛め、また職場にあった大事な物も燃えてしまったため、地元に帰らざるを得なくなったそう。

飲み仲間からの

下島さんがおヘマガの当時の編集長に出会ったのは数年前のこと。 とあるハロウィンパーティーで知り合い、その後『日本酒友の会』というイベントで飲み仲間になったと言う。 インスタグラムに趣味で投稿していたカフェレポートを見た前編集長から、「やってみる?」というオファーがあり、地域情報サイトライターに。 運命って面白い。と思う。 まったくその気がないところに、ポン、と飛んでやってくる。 人生何が起こるか分からないから、楽しい。

積読状態の

やりたいことが多すぎて時間が足りないと言う下島さん。 参加したいイベントもたくさんあるし、逆に自分もイベントでコーヒーを出してみたい。 それから、道端に本棚を置いて誰もが自由に本を借りられるような活動にも興味がある。 「本でいえば『これとあれのジャンルが好きだけど、それとあっちのも読んでみたい!』みたいな。」 本で例えるところが、読書好きさんらしい。

本の価値

「知らなかったことを1冊で体験できるのが本の良いところだと思うんです。」 と語る下島さん。 中国の歴史物から本にハマり、歴史や哲学、雑学の本を中心に読むそうだ。 歴史好きな人からすると、『膨大な歴史や研究の結果を1冊の本で知ることができるのだから、本はタダみたいなもの』という考え方もあるのだとか。 新たな本の価値観に気付かされた気がする。

印象深い作品

ベルナール・ウェルベル「蟻」 主人公が蟻というとても斬新な設定の小説。蟻目線の描写がとても面白いそう。 梨木香歩「家守綺譚」「村田エフェンディ滞土録」。 とにかく言葉が綺麗で、滅多に小説で泣かないがこれは泣いたのだとか。
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