スマートキーを傷つけず他の鍵と小さくまとめるキーケース「カスタニエッテ」

スマートキーを傷つけず他の鍵と小さくまとめるキーケース「カスタニエッテ」

カスタニエッテの開発秘話~理想のキーケースができるまで~③お蔵入り案2 鍵の標本型キーケース

こんにちは、Photo Life Laboratory ULYSSESのキーケース製作のデザインを担当している三好です。 さて、前回はお蔵入り案1「どこかでみたことのあるキーケース」を作ってみましたが、 鍵同士が重なったり、金具や鍵が立ち上がったりしてしまい、ファスナーが閉めにくく分厚いカツサンドになってしまったお話をしました。

お蔵入り案その2 鍵の標本型キーケース

鍵を繋ぐ金具を無くし、刀のように鍵を1本ずつ鞘(さや)に挿す方法

前回のキーケースからデザインが大きく変わったのは、金具の代わりに鍵を1本1本鞘に収める方法をとった事。 鍵を繋ぎ止めるリングがないのでかさばりません。それに、キーケースを開けた瞬間に鍵が標本のように一覧できてパッと使えます。(この時思いついた「鞘に鍵を差し込む」というアイデアは、形を変えながら、最後まで受け継がれることになります)
この試作では、鍵が6本入る仕様になっています。

スマートキー、カードキー、自転車の鍵が入るポケット

本をめくるように次のページがあり、そこに駐車券を入れるポケットがあります。 カードキーはスマートキーの裏側に入れられます。 また、自転車のキーを始め、ロッカーのキーやマンションのキーなど、キーの頭にゴロンと厚みがあるキーは鞘には挿し込めないので、そういう歪な形の鍵が入るところが欲しいと思い、スマートキーの下にスペースを作ろうと考えました。ストレッチ生地を使い、スマートキーや自転車のキーを柔軟性の高いポケットの中に挟み込むことで、狭いスペースに2つのポケットを作ることが可能になりました。

・・・さて全ての鍵が収まった。これが本当に欲しいキーケースなのか??

工場から届いた試作品に全ての鍵を入れてみると、キーケース全体がものすごく膨らんでしまいました。 鍵と鍵がかぶらないように計算しているためジッパーは閉まるのですが、見た目がパンパンで、可愛いとは言えません。特に、せっかくの革小物なのにジップの幅が広くて目立ってしまい、「革をかぶせてでもジッパーを隠したい」という声もあがりました。
これが「真のカツサンド型キーケース?」
更に、キーケース全体の大きさも問題でした。最初のサンプル(左)から今回届いたサンプル(右)までを並べて比較してみると、どんどん肥大化しているのが分かります。使い心地を良くしようとするうちに、使いたくなる見た目ではなくなってしまったのです。 ここから、入れたい鍵はちゃんと入り、使いやすさも犠牲にしないようにしつつ、 限界までスリム化するチャレンジが始まりました。 つづく・・・
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