東京・阿佐ヶ谷に私設図書館「レトロ図版博物館」を完成させたい

東京・阿佐ヶ谷に私設図書館「レトロ図版博物館」を完成させたい

私有物のシェアリングと私設図書館

今日からこのプロジェクトが正式公開になっているとおもいます。これから6週間ばかり、工事の途中経過やら ねこの隠れ処 が考えていることやら折々に載せていこうとおもいますので、よろしくお付き合いください。
夕べ、何の気なしにオンライン雑誌記事を眺めていたら、内田樹氏が「公共の再構築」という文脈のなかで、「自分の家の門扉を開放し、自分の財産を公共的なしかたで運用する、自分の私物をできるだけ周りの人にシェアする」ということをおっしゃっておられるのに、ちょこっと目がとまりました。 「レトロ図版博物館」はいってみれば、ある意味「そういうこと」をしようとしているのに他ならないからです。
もちろん、自らを「「大人の知恵」を持つ人」だとか「類的存在」だとかになぞらえるつもりはありませんし、「ご近所共同体」を立ち上げたくてやっているわけでもありません。ただ、なにかうまい工夫で「共同」による資料群の共用態勢が保てたらいいな、という考えはあります。 氏は、「共同管理するというのは、心理的に言うと、全員「自分は持ち出しばかりで、自分ひとりが割を食ってる」と思うということです」と仰せですけれども、それはその「共同体」の維持そのものが目的化してしまうからツラくなるのでは? という気もします。 なにごともまず、心たのしめる部分がなくて「やらなきゃいけない」ことばかりだと、結局は長続きしないものですから・・・(無論、内田氏ご自身は何ごともたのしんでやっておられるに違いありませんが)。
「たのしさ」「面白さ」というのは、それ自体に吸引力、そして「何とかして続けていきたい」というモティヴェーションを生み出す力があるとおもいます。そうしたインセンティヴが、共同で維持することにまつわる「面倒くささ」を上回るならば、そんな眉間にしわの寄るようなお話にならずともなんとかできるんじゃないかしらん。 「ヴィジュアルイメージの面白さ」「識らなかったことを識るたのしさ」が古今東西を問わない、人間にとって普遍的な価値観であり続けるならば、それを原動力に回していける「やり方」を探求していきたいものです。
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