抗がん剤治療の効果と副作用について
がん治療と言えば、手術と抗がん剤が思い浮かぶほど、がん治療においては一般的で効果があるとされています。
しかし効果や副作用については、実際に自分や身内ががんにならない限り細かくは知らなかったりするものです。
そこで今回は自分の経験も踏まえて抗がん剤の効果と副作用について書かせて頂きます。
【抗がん剤治療のメリット・デメリットを知る】
通常、体をつくる細胞は体の状態に合わせて分裂、増殖、脱落等を繰り返しています。しかし細胞分裂の遺伝子に異常が起こると、その細胞は減ることなくどんどん増えていきます。体の中では違う生物の細胞とみなされる。これががんと言われる物です。 抗がん剤はこれらの異常をきたした細胞を小さくしたり、成長を抑えるのに有効な治療とされています。転移が疑われる場合や予防をする為に広範囲で使えると言うメリットもあります。 メリットだけを考えるととても有効的な治療法に感じられますが、抗がん剤は活発に増殖する細胞に効果がある為、正常でも活発に増殖している他の細胞にも影響がでます。 これが癌そのものの”鎮痛”だけでなくさらなる苦痛に襲われる原因です。 ”吐き気””だるさ””脱毛”などに襲われ、著しいQOL(生活の質)低下が起こることが、抗がん剤の副作用でありデメリットです。
【副作用の一つに脱毛がある】
抗がん剤治療の副作用としては、多くの患者さんが経験している吐き気や脱毛、口内炎や下痢、食欲不振などがありますが、ここでは副作用による脱毛について書かせて頂きます。 毛は毛母細胞(毛を作る細胞)の分裂によって成長しています。特に毛母細胞は体の中でも分裂が活発な場所になります。そして、抗がん剤は分裂が活発であればあるだけ影響が強く出やすいので、結果脱毛が起こる事になるのです。
【副作用には個人差がある】
がん治療を受ける際は担当医師から治療方の説明を受け、抗がん剤を使う場合は副作用についても説明していただけます。しかし具体的にどれくらいの副作用が出るかは個人個人違ってきます。 副作用に個人差が出るのは、患者によって抗がん剤の効果にばらつきが出るように、副作用も同じようにばらつきが出てくる為です。また体質や体の状態でも差が出てくるそうです。 初期からどのような副作用がでるのかまとめた表がありましたので、是非ご参考に。
引用:神戸医療センター
抗がん剤による副作用と発現時期
私の母のケースでは、治療は始めてすぐに副作用が出てしまい、体の辛さに加えどんどん髪も抜け、精神的にかなり辛かったと思います。
【脱毛は精神的ストレスになる】
吐き気や食欲不振は体の辛さですが、脱毛している間は目で見える分体の辛さだけでなく精神的にも辛い期間になります。
日々髪が抜けていくと不安も強くなりストレスとなって、場合によっては治療に支障が出ることもあります。
闘病中、苦しんでいた母が笑顔になったのは一緒に医療用ウィッグを選び、それを着用した時と病院でシャンプーをしてあげた時でした。
家族であっても病気は代わってあげる事も出来ないし、治療の苦しみを引き受ける事も出来ません。でも苦しみを和らげたりストレスを多少でも減らしてあげる事は出来るのではないでしょうか。
私が立ち上げる美容院が、闘病中の母に笑顔が戻った時のように、他の同じ苦しみを持つ人達の助けになればと思います。
次回は脱毛のメカニズムや詳細についてご説明をしようと思います。何卒よろしくお願い致します。