【パリ・ギリシャ】ヨーロッパ巡回の展示を成功させたい!
SDGsと社会貢献活動につながる竹額制作のお話/ 後編【活動報告 vol.8】
「モノクロームアートと日本の竹を世界に広めるプロジェクト」は残り2週間となりました!160%達成を目指し、現在109%のところまで来ています!
今回は、
SDGsと社会貢献活動につながる竹額制作のお話/ 後編【活動報告 vol.8】をお伝えします。
竹林の現状
身近な所から神事の場でも使われ、切っても切れない日本の文化の一部だったはずの「竹」が「竹害」と呼ばれていることはご存じでしょうか?

現在、日本の至る所に手入れの行き届かない放置竹林があり、様々な弊害を生み出しています。
竹の繁殖力は強く、広葉樹林を侵食します。
根は浅い位置にしか地下茎を張らないため、自身に水を貯めてしまう竹が繁殖した山は保水力が低下します。地盤が弱くなることで、土砂崩れなどのリスクが生じます。間引きをすれば良いのですが、地理的条件に恵まれない場所に生えていることも多くあり、肉体的な負荷が大きく、高齢化社会などの問題から人手が足りず、難しいとされています。
こうして放置され、無秩序に増えすぎてしまった状態を「竹害」といいます。
「放置竹林」が増えてしまった原因とは
人々の生活に欠かせなかった竹が、なぜ放置されるようになったのでしょうか。
高度成長期に日本人の暮らしが洋風化し、プラスチックなどの代替品、便利で安価な資材が輸入されるようになり、次第に竹は使われなくなっていきました。
確かに私自身も、こうして目を向けるようになるまで、生活の中で竹を意識することは、ほぼありませんでした。
現在はタケノコなどの食材としてはもちろん、土壌改善用の竹チップ、パウダーなどにして使われています。しかし、生えている竹に対して使われる量はとても限定的で行き場を失っています。
放置をするか、切り倒して風化を待つだけという現状なのです。

竹の可能性と未来
アジア独自の植物で、軽くて加工がしやすいことから人々の生活には欠かせない植物でした。
本来はとても素晴らしい植物なのに、竹害として問題視されてしまう竹。
私ができる有効活用は何だろう。
こうして、このプロジェクトは始まりました。

生活の中に竹を取り入れている方々

キャンプ場「かぐや」建設中
世界にひとつの竹でできた額縁

完成した額縁は、静岡県、国宝久能山東照宮の山裾に生えている竹を使っています。
徳川家康にゆかりがある、由緒正しい場所です。
接着剤を使わず麻の紐で固定することで、軽くて丈夫で分解できる額縁が完成しました。竹の特性が活かされており、全て土に戻る「地球に優しい額縁」です。
このような額縁は他には存在しません。
世界にただ一つです。
ここで疑問に思う方もいるでしょう。
「なぜ急に自然環境保全活動と社会貢献?」
突然ですから、当然です。
その話しはまた次回。