携帯ゲーム機風の音楽ガジェット:かんぷれ -KANTAN Play core-

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試作3号モック完成!そして衝撃の展開へ

旧正月を祝う「春節」の間、中国企業はみんなお休みなのですが、春節明けすぐ2月下旬にM5Stack社から 「3号機のモックができたよ!」ってメッセージが届きました。 これまで日本チームから数えきれないほどの改善要望をM5社に提出していたのですが、それを反映したハードのモックができたというのです。
3次試作を横から

変更点1 スピーカー

背面の大型スピーカーを排除し、本体背面をフラットにして、筐体に収まる小型のステレオスピーカーを搭載することにしました。 M5Stack社CEOの Jimmyさんが提案してくれた従来のスピーカーは、かなり大きな音が出るので体験イベントでは評判が良かったのですが、とはいえ人前で演奏するには不十分だし、家で弾くにはうるさすぎる、という中途半端な仕様でした。 しかも背面に向いているので、演奏している本人には聞こえづらいというデメリットも。 一般的な音楽ガジェットと同様、内蔵スピーカーはスマホ程度の品質に抑えて、ちゃんと音を聴く場合は外部出力をする前提で設計を見直しました。

変更点2 ジョグダイヤル

側面に3つ並んでいた 3.5mm 端子を排除して、ジョグダイヤルを配置しました。 メニューの選択操作や、音質のコントロールなどを割り当てることができます。 この3.5mm 端子は MIDI出力と、Sync用のパルス信号を送受信することを想定していました。 (オーディオ出力端子は底面にあります) しかし、それらの機能は使う人と使わない人に分かれるという判断から、GROVEポートに接続する別売りオプションで実現することにしました。 現在、necobit カワヅさんが開発準備中です。
そして正面から見た写真がコチラ。
3次試作を正面から

変更点3 ボタン

ボタンの押し心地を大きく改善しました。 正直、画像では全く伝わらないんですよね・・・ ボタンの押し心地は重要なポイントです。 これまでM5Stack社に要望を出して改善を重ねてきましたが、なかなかこちらの意図が伝わらず「これだ!」という仕上がりになりませんでした。 結局、日本チームがさまざまなメーカーのボタンを取り寄せて試作機に実装して、品番を指定して、ようやく意図通りのボタンに仕上がりました。 イメージとしては、Teenage engineering の Pocket operator PO-XX シリーズのポチポチという感触に近いです。 軽い力で押せるけど、ボタンを押したときと離したときのクリック感が気持ちいいガジェットになりました。

そして重大な問題が発覚!!!

・・・と、いくつかの改良点を上げてきましたが じつは写真が届いた時 日本チームのメンバー全員が 「???」 という反応になりました。

仕様書の内容が反映されてない!!!

これまでに挙げた以外にも、形状の変更について、寸法を書いて様々な要望を出していたんですが、それらが全く反映されないままモックが出来上がってました。 「仕様書の内容が反映されていませんが?」 と聞いたら 「それは必須の要件なのですか?」 と、驚くような回答が(笑) ええええぇぇ~~っ!? ミーティングでの念押しが足りなかったとか、日本チームの進め方にも問題があったのだと思います。 というわけで、 写真の3次モックは、実際の製品の外観とは異なります!

クラファンは延期に

楽しみにしていた皆さん申し訳ありません。 4月下旬にクラファンをスタートできるよう準備をしていたのですが、開始が延期になりました。 先週 M5Stack社から 「仕様が大幅に変わったので5月になるまで見積もりが出せません」 との連絡があったのです。 「仕様が変わった」んじゃなくて 「指示した仕様を無視して費用の計算を進めてた」 …ということだと思うんですが。 う~ん、コミュニケーションは難しいですね。 とても勉強になりました。 ともかく、JimmyをはじめM5Stack の皆さんと日本チーム全員で良い製品を作ろうと頑張っています。 4月下旬からは体験イベントや、解説動画の配信も予定していますので、あらためて報告しますね。 本当に本当に、申し訳ありません!!
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