DIYでスマート農業・園芸入門│農家の方との対話から生れた植物生育環境計測ボード
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植物生育環境計測ボード使った日射比例潅水システムの作り方
こんばんは、はちまるです。
今回は、一般的にはだいぶマニアックですが「日射比例潅水」の仕組みを作ってみます。
日射比例潅水というのは、太陽が照ったら照った分だけ植物に水をやるやり方です。
そもそも植物生育環境計測ボードの始まりが、日射比例潅水を低コストでやりたいぞ、という知り合いの農家さんの要望に応えようとしたものだったので、この話は植物生育環境計測ボードとしてはメインテーマ的な話になります。
さて、今回はこんな感じの仕組みを作って実験します。
1.植物生育環境計測ボードに照度センサーを付けて日射を測定。
2.日射データを蓄積して(=日射積算)、蓄積量があるボーダーラインを越えたら水やりスイッチを3秒間ONにする。
3.しばらくしたら水やりスイッチをOFFにして、積算日射データを一回ゼロクリアして、日射測定を再開。
4.2に戻る。
まず、プログラム※はこんな感じのものを書きます。
今回は付けたセンサーが照度センサーなので、照度を日射に変換する式なんかが入っています。
※:本当にこのプログラムの通りに動作させると、積算日射のたまりが遅くて実験にとても時間がかかるため、実験時は積算を早める処理を加えました。

そして、植物生育環境計測ボード+ベースボードに、照度センサーとリレーボードを接続します。
ここの動作は、
1.照度センサーのデータを受け続けて、積算日射がボーダーラインを越えたら、ベースボードのフォトカプラから、リレーボードにON信号がいく。
2.フォトカプラからのON信号を受けて、リレーボード上のリレーが潅水信号を出力する。
3.その潅水信号を受けた潅水装置が、植物に水を流す。
という感じになります。ただ今回は、配線の絵面が複雑になるのを避けて、リレーの先の潅水装置(電磁弁など)は省略しましたm(_ _*)m

で、照度センサーに光を当てて、しばらく待つと。。。
点灯しました!リレーが動いて、潅水信号が出力されています。

そして3秒後にはリレーがOFFになり、潅水信号が停止します。

そのまま照度センサーに光を当て続けると、しばらく経ったらON、そして3秒後にOFFという動作を繰り返しました。
無事に日射比例潅水の動作が出来ていますね。
この仕組みは一般使いではなく農業現場を意識して組んだものなので、そこで役立てば幸いですm(_ _*)m
ではでは今回はここまでで。。。