林業家・橋本光治さんの人生と森づくりの極意を本にまとめて届けたい!

林業家・橋本光治さんの人生と森づくりの極意を本にまとめて届けたい!

取材裏話 家族で橋本山3days

書くことで広報していく

活動報告で取材の裏話を掲載すると言っておきながら、リターン特典の進捗アップに追われて、気がつけばクラファン開始前に書いた智頭町視察旅以降、裏話をお話しできていませんでした。 気がつけば、こちらの活動報告もこれが23回目の記事になりました。 クラウドファンディングの広報はいろいろあります。 SNSでの発信はもちろん、プレスリリースを出したり、メルマガを出したり、友人に直接会いに行ったり、イベントを開いたり、YouTubeで動画を作ったり。 私の場合は、書くこと。これが一番性に合っている広報活動だと思っています。 さらに言うと、編集すること。 テーマを決めて、タイミングを読んで、写真をセレクトして、文章を考えて、記事と記事の連続性を考慮しながら編集作業を行う。前職が雑誌編集者だったこともあり、そのスタイルが身体に染み付いているみたいです。 ですので、これからラスト7日間は毎日活動報告を書きます。 人前で話をするのは苦手ですが、文章を読んでいただけると、滝川の考えや何をしようとしているかが少しは伝わるかと思いますので、長くなりがちですな記事ですが、辛抱してお付き合いいただけますと幸いです。

ゴールデンウィークを徳島で過ごす

ようやく本題です。 時を遡ること3年前、2022年5月3日〜5日、ゴールデンウィーク真っ只中の3連休を利用し、家族で橋本山を訪れました。 ・オンツツジの花が咲いている風景を見たかったこと ・橋本家の皆さんにたっぷりと時間をかけて取材をしたかったこと ・プロカメラマンに撮影を頼む前の下見をしておきたかったこと ・家族を橋本山に連れて行きたかったこと このような目的がありました。
橋本山を象徴する草木のひとつ、オンツツジの花が見事に咲いていました。
春と初夏のあいだ。森のなかに燦々と太陽の光が降り注ぎ、葉っぱをキラキラと輝かせていました。
橋本さんに家族4人で案内をしていただくという贅沢な時間。

子どもと自然豊かな山

天気にも恵まれた3日間。寒さも和らぎ、暑すぎもせず。草木は青々とし、オンツツジの花が綺麗に咲き誇っている。山歩きにはちょうどいい季節です。 橋本光治さん、延子さん、忠久さんのお三方がおられ、橋本山を案内していただきました。 妻は2回目ですが、子どもたちは初めての橋本山です。当時、8歳になりたての息子と5歳の娘。 どちらかというとインドア派な子たちなので、山歩きができるか少し心配していました。 ところが、橋本さんに連れられて山に入ると、こちらの心配はよそに、どんどん山道を歩いていきます。 本の虫である息子は、植物図鑑を持参して植物名を調査しています。 子どもの心は素直です。 子どもが心をワクワクさせる山。それができる林業地は、一体どれほどあるでしょうか。 橋本山は多様です。自然と調和する林業を目指してきたからこそ、子どもたちが反応できたのでしょう。 これが不自然な山であったら、心はときめかなかったと思います。
植物図鑑で植物名を調べる息子。
道なき場所へもどんどん登ります。
手で触れて
感覚を研ぎ澄ませて
森の恵を身体を通して受け取ります。

贅沢な時間

2日目は、妻と子どもたちは延子さんと橋本家の近くで遊び、私は光治さんと忠久さんに案内していただき、橋本山を隅から隅までめぐりました。 これまで、何度か橋本山を訪ねたことはありましたが、日帰りで来ることが多く、約110ヘクタールある山の全てを見回ることは叶いませんでした。今回は本の撮影の下見も兼ねて、普段の視察やツアーでは行かないところまで案内していただきました。 橋本親子と私の3人。とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。
森が躍動しています。
親子で山を守ります
谷部で水を流すための洗い越し。石積みが美しいです。
静かで深淵たる森

親から子へ

私に案内をしながらも、光治さんと忠久さんは、森をめぐりながら、木々の様子を観察しています。 「この木はどうしよか」 「次の間伐であの木は残して、この木は伐ったら」 お二人の会話を聞いていると、こうして親から子へ、そして次の世代へと”想い”が連鎖していっているのだなと感じます。 その瞬間に立ち会えていると思うと、心が震えました。
親子の会話を通してつながる思い
その蓄積が、いい木を次の世代に残したいという思いが、この見事な年輪に宿る。

家族と家族で触れ合えたこと

ゴールデンウィークの橋本山3daysを通して、代々受け継がれてきた橋本家の山づくりを肌で感じることができました。 山は懐が深い。橋本さんもその一部で、自然とともにある。 ただ自然、というだけではなく、しっかりと人の手が入っている。 そして、次の世代へ想いが継承されている。 忠久さんと話していると、「百年後」という言葉がよく出てくる。 もうすでに百年後のことを考えて、山と向き合っているのです。 世代を超えて、想いを相続していく。 昔から人々は、そのようにして山村を守ってきたのかもしれません。 そして、今回の旅で良かったこと。 それは、橋本家と滝川家、家族と家族で触れ合えたことで、人間が出たことかもしれません。 私ひとりでは、そうはなりませんでした。家族が来てくれたからこそ、橋本家の人間性の深さに触れられたのだと思います。 昼は山を歩き回り、夜はたっぷりとお話を聞かせていただきました。 とても実り多き取材旅となりました。 さて、次回は写真家×橋本山をお送りいたします。 また明日。
山遊びを教えていただく
広葉樹もたくさん生えている橋本山。新緑が美しいです。
家族写真を撮らせていただきました。