林業家・橋本光治さんの人生と森づくりの極意を本にまとめて届けたい!

林業家・橋本光治さんの人生と森づくりの極意を本にまとめて届けたい!

最終日 本を出すということ

受けた恩を次の世代へ

橋本忠久さん、橋本光治さん、橋本延子さん。橋本家の前で。
本日、晴れてクラウドファンディングの最終日を迎えることができました。長いようであっという間の41日間。振り返れば、いろいろな経験をさせていただきました。 はじめての本作り、はじめてのクラウドファンディングへの挑戦。準備段階から選択を迫られるたびに、何度もこれでいいのか、と自問自答し、不安になりました。 期間中は、毎日スマホが手から離せず、その日の結果に一喜一憂する日々でした。子どもからも「クラファンのこと気にしずぎ」と言われる始末。ほかの仕事もあまり手につかず、またも家族には迷惑をかけてしまいました。 心が折れそうになることも多々ありましたが、それでも毎日届くご支援とともに添えられた、温かい応援のメッセージに、何度も励まされ、心が救われました。 ありきたりかもしれませんが、このクラファンを通して一番心に残る気持ちは、「感謝」の心です。 記事を書いている時点で、ご支援額が3,462,000円。245名の方々からご支援をいただいております。リターン不要の振込み口座にご支援いただいた方もいらっしゃいます。 普段からお世話になっている方々をはじめ、お会いしたことがない方々、学生時代にお世話になった方々、家族親戚、保育園時代の幼馴染、知り合いの知り合い、、、本当に多くの方々からこのプロジェクトにご支援ご協力をいただきました。 最初は、「ひとりで頑張っている」という気持ちでいたのですが、それは大いに間違っていて、最初から多くの方々のご協力があって、「みんなでこのプロジェクトを達成するために頑張っている」のだと気が付きました。 ご支援いただいた皆さま、そしてクラウドファンディングの情報をシェアしてくださり、広めてくださった多くの方々へ、感謝の気持ちをお伝えいたします。本当にありがとうございました。 そして、なんと言っても、この本の取材、クラウドファンディングのリターン作りに全面協力して下さった、橋本光治さん、橋本延子さん、橋本忠久さん、橋本家の方々へは感謝してもしきれません。 ご支援のメッセージでも「橋本さんの本、楽しみにしております」「橋本さんの人生を次の世代へ残していきましょう」「橋本さんには大変お世話になりました」といった言葉をたくさんいただきました。橋本家の方々あっての本で、お三方のお人柄あってのクラウドファンディングなのだとあらためて感じました。

人生の道しるべ

本の取材で橋本山を訪れるたび、光治さんや忠久さんと一緒に橋本山を歩き回りながら、本当に多くのことを教えていただきました。その時間は、私の人生において、宝物のようなかけがえのない大切な時間となりました。これほど幸せなことはありません。 「人生の道しるべ」となる橋本家の方々の言葉。 それがこの本を通して、多くの方々に届くことを願っています。 先祖代々から蓄積された集合知が、自然とともに生きると誓った山づくりへの想いが、100年後まで考えた後世へ継承する決意が、本を通して少しでも伝わったなら、著者としてこれ以上ない喜びであります。

本を出すということ

SNSで誰でも簡単に文章を発信できる時代、なぜ「本」の出版にこだわるのか。メディアとしての本の役割とはどういうものであるのか。少し考えてみました。 まずは、私自身が「本が好き」、ということ。電子書籍の便利さは理解しているつもりですが、紙を一枚一枚手でめくる感触、本屋さんで気になる本をパラパラとめくって適当なところで止めて中身を見てみるという体験、本の顔である表紙のこだわりを見比べること、物理的なモノとして存在する本が、私は好きです。 さらに、「本は残る」、ということ。 先日、なんでも鑑定団に中国宋時代の版本が出品され、3億円という値段が付いたことでニュースになっていました。鑑定額もさることながら、約1000年前の本がきれいな状態で残っていて読めるということが驚きでした。 さすがに1000年残る本はなかなか無いかもしれませんが、50年、100年くらいであれば、この本も残るかもしれない。もしかしたら、孫が「この本、じいちゃんが書いたらしいぞ」と読んでくれるかもしれない。 デジタルデータがどれくらい残っていくかは未体験ゾーンですが、膨大な過去のウェブメディアの中から、情報を探し出すのは簡単ではないかもしれません。編集し、まとめた本。物理的な1冊の本であれば、後の世に残る。 そして、「本は貸し借りができる」。 「贈与」については、本の中でも重要なテーマとして扱いましたが、物理的に存在する本は、誰かに贈ったり、貸したりすることができます。そんな貸し借りや贈与の関係性のなかで、この本をきっかけにコミュニケーションが生まれるかもしれない。批判でも共感でも、なんでもいい。そこに対話が生まれて、人と人、人と森がつながるのであれば、それはこの本の目的に叶うものになるのです。
350年以上紡がれてきた橋本家の歴史。100年、200年と続く橋本山の時間。その先の100年を見据えた橋本家の継承への決意。 私が自伐型林業を始めてからの10年。本を作ると決意してからの4年。これから本を読んでいただく方々の人生の時間。 いくつもの多元的な「時の流れ」がこの本のなかに積み重なっています。大げさな表現ですが、その時間を味わえるのが本というメディアのなせる技なのかもしれません。 私が受けた恩は、本という形で次の世代へ贈ります。 最後になりましたが、ここまで活動報告をご覧いただき、ありがとうございました。いつも長文になってしまいましたが、書くことで広報するという試みでございました。お付き合いいただき感謝しております。 まだ、本日の23時59分までクラウドファンディングは続きます。 最後まで、皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。 そして、クラウドファンディング終了後も、リターン特典の制作や本の進捗など、報告を続けていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。