ZuperDAC Ultra|音楽をさらなる高みへ!真空管内蔵ポータブルDAC
\スタッフレビュー/コンパクトサイズに音の贅沢を凝縮!ZuperDAC Ultraが魅せる高音質体験
こんにちは。きびだんごのまつざきです。
ZuperDAC Ultraのサンプルがオフィスに届いたので、試聴してみました。
まずは商品の特徴
内蔵しているDACはZuperDACをご存知の方であればおなじみ、ESS Sabre 9281ACPRO。アンプ部も内蔵しながら高音質。加えてMQAのフルデコードもできる優れもの。
今回はこれに加え、JAN6418真空管を2台搭載し、ソリッドステートと真空管、2台のアンプを切り替えて楽しめるようになりました。
ZuperDacの特徴である小型で持ち運びも簡単な特徴はそのまま継承。2500mAh充電式内蔵バッテリーにより約4.5時間も音楽を楽しめます。

名刺よりも少し大きめくらいのコンパクトサイズ
実際に試聴してみる
試聴に際しては、MEZE Audioの99Classics(バランスケーブル)とDan ClarkのAEON Closed Xの2台を使ってみました。
もう100万回くらい聴いている、Max Richterの「Mercy」。もの悲しいバイオリンとピアノの旋律が心を癒す名曲ですが、まずはESS 9281ACPROのソリッドステートアンプで聴いてみます。どっしりとした中音部がくっきりと安定した音像を描き、広がりのある空間を形作ります。
次に真空管アンプを試します。切り替えは簡単、真ん中にあるトグルスイッチを一回押すだけ。覗き窓から少しだけ見える2本の真空管がほんのりとオレンジ色のあかりを灯し、真空管モードを示す「T」のインジケータがオレンジ色に点灯します。
真空管そのものは見えませんが、視点を動かすとオレンジ色が動き、中にある真空管を確認することができます。
ソリッドステートの時とは異なり、少し距離感が近づいた感じの音像に、柔らかい空気感のある、色気のある音が広がります。ソリッドステートと比べ少しだけ輝いて艶のある響きが耳に心地よくひびきます。
これまでのZuperDACシリーズと違い、スマホのボリュームではなく本体側のボリュームノブを使って微妙な音量調節ができるのもいい。
他にもこんな音源を試してみました。
TrondheimSolistene – "In Folk Style"(2Lレーベル)
グリーグのホルベルグ組曲。自分も大昔に演奏したことのある良曲です。
ノルウェーの高音質レーベル2Lは高品質録音で有名。残念ながらTIDALがMQAサポートを終了してしまったので今回は44.1kHz FLACで聴きましたが、それでも弦楽器の空気感やホールの残響を十分に楽しめました。
Imogen Heap – “Hide and Seek”
ボーカルと残響だけで構成されているシンプルな曲。ボーカルのハーモナイザー処理がとても特徴的ですが、音色の層や倍音・空気感が豊かな曲です。ZuperDAC Ultraを使って聴くとボーカルの人工的な広がりと人間的な感情表現の両方を楽しむことができました。
また、音響空間が極端にシンプルなこともあり、ノイズフロアの低さが際立ち、音の定位や広がりも感じられて澄んだボーカルと余韻が楽しめました。
新しいオーディオデバイスを試すといつもそうなのですが「あの音源も試してみたい」「このヘッドホンでも聴いてみたい」となり、その度に取っ替え引っ替え試しては、新しい気づきや驚きを楽しむことができる。
まさにオーディオ沼と呼ばれる所以でしょう。そこまで沼には浸かっていないはずなのですが、しばらくは出られそうもありません。
きびだんご まつざき