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伝説の「光速船」がMiniで蘇る!有機EL×物理シートで再現するベクトル体験

ディスプレイ仕様変更について&Vectrex Miniの最新開発状況

光速船 Miniを応援してくださっている皆さま、こんにちは。 今回は、最新の開発状況についてお知らせいたします。 特に、これまで多くの皆さまからお問い合わせをいただいているディスプレイの仕様変更について、その理由を詳しくご説明します。 また、現在進めているソフトウェアやハードウェアの開発についても、あわせてご紹介します。

ディスプレイ仕様変更について

Vectrex Miniには、5インチ・800×480解像度の高品質IPSディスプレイを採用することになりました。 当初、私たちはVectrex MiniにOLEDディスプレイを搭載する予定でした。 今回の変更について「なぜOLEDではなくなったの?」と疑問に思われている方も多いかと思います。 ここでは、その理由について詳しくご説明します。

OLEDを採用できなかった理由

まず、大きな理由のひとつが「コスト」です。 Vectrex Miniの開発を始めた当初は、5インチのOLEDディスプレイを、現実的な価格で調達できると考えていました。 しかし、実際に量産に向けた部品調達を進めてみると、当初想定していたよりも大幅に高価であることが分かりました。 もちろん、私たちは当初お伝えしていたOLEDを簡単に諦めたくはありませんでした。
そのため、台湾の製造パートナーとともに、さまざまなサプライヤーやOLEDパネルを探し続けました。 しかし、技術的な要件を満たす5インチOLEDディスプレイを、工業規模の数量であっても1枚40ドル未満で調達することは非常に困難でした。 この価格では、Vectrex Miniの製造コストに大きな影響が出てしまいます。 ただし、OLEDから変更する理由はコストだけではありません。

解像度とパフォーマンスについて

Vectrex Miniでは、Vectrexエミュレーターを動作させるためにESP32-P4プロセッサーを採用しています。 開発では、800×480ピクセルのLCDディスプレイを前提として、システムの開発・最適化を進めてきました。 この解像度は、Vectrexのベクターゲームを滑らかに動作させるうえで非常に優れており、5インチという画面サイズにも適しています。 一方、私たちが調達できたOLEDディスプレイは、より高い解像度のものが中心でした。 スペックだけを見ると、高解像度のほうが優れているように感じるかもしれません。 しかし、5インチというサイズでVectrexのベクターグラフィックスを表示する場合、解像度が高くなったことによる見た目の違いは、私たちが想像していたほど大きくありませんでした。 それに対して、解像度が高くなるほど、処理・更新するピクセル数も増え、ESP32-P4への負荷も大きくなります。 その結果、エミュレーションのパフォーマンスに影響する可能性があります。 私たちがVectrex Miniで重視しているのは、スペック表に高い解像度を記載することではありません。 800×480という解像度で、滑らかでレスポンスが良く、高いフレームレートを維持したVectrex体験を実現すること。 私たちにとっては、それこそが何より重要です。

IPSディスプレイを採用するメリット

IPSは、現在も幅広く採用されている成熟したディスプレイ技術です。 そのため、安定した生産と部品の供給が期待できるというメリットがあります。 また、OLEDで懸念される「焼き付き(残像)」の問題を避けられることも、Vectrex Miniにとって重要なポイントです。 Vectrexは、黒を基調とした画面の中に明るいベクターグラフィックスを表示します。 特にClockモードなどでは、同じ場所に明るい表示が長時間続くケースがあります。 そのため、長く安心して使用していただくことを考えると、IPSディスプレイはVectrex Miniに非常に適した選択だと考えています。 また、今回採用するIPSディスプレイは、一般的なIPSパネルよりも高い明るさを備えています。 最大900ニトの輝度、優れたコントラスト、広い視野角、そして画面全体で均一な明るさを実現しています。 実際にVectrex Miniへ搭載してテストした結果にも、私たちは非常に満足しています。

「理想」と「現実」のバランス

新しいハードウェアを開発するということは、必然的に「理想としてやりたいこと」と、「実際に製品を作り、テストし、最適化していく中で本当に適しているもの」との違いに向き合うことでもあります。 今回のディスプレイについても、私たちは開発期間中に多くの製品を実際にテストしました。 OLEDだけでなく、さまざまな種類・グレードのLCDディスプレイを比較し、5インチのVectrex Miniに実際に搭載した場合の画質や見え方、パフォーマンスなどを検証しました。 その結果、当初予想していたほどOLEDとLCDの違いは大きくないことが分かりました。 一方で、Vectrex Miniにとって重要なパフォーマンスや信頼性、部品の供給、そして製品価格まで含めて総合的に考えると、今回採用するIPSパネルが最もバランスの取れた選択肢だと判断しました。 何より重要なのは、実際にこのディスプレイを搭載したVectrex Miniを見て、私たち自身がその仕上がりに非常に満足していることです。 Vectrexならではの映像表現を、現代のディスプレイで美しく再現しながら、快適なパフォーマンスと安定した製品供給を実現する。 そのために、IPSディスプレイこそが最終製品にふさわしい選択だと、私たちは考えています。 改めまして、当初お伝えしていたOLEDディスプレイを採用できなくなったことを、心よりお詫び申し上げます。

現在の開発状況について

ディスプレイ以外の部分についても、開発は引き続き進んでいます。 現在、特に多くの作業を担当しているのが、MiniOSを担当するRichard Stephensです。 バーチャルオーバーレイの位置合わせ、インターフェース、さまざまな機能、TATEモード、そしてMiniの時計機能など、実装・調整する項目はまだまだあります。 エミュレーターについても、引き続きデバッグや細かな調整を行っています。 例えば「Mine Storm」などいくつかのゲームでは、最も小さいベクターサイズを使用した際、発射時のドットなど一部の点が5インチの画面上でほとんど見えなくなることが分かりました。 そこで、他のベクターには影響を与えず、個々の点だけを大きく表示できる専用設定を追加しました。 こうした細かな調整を積み重ねながら、Vectrex Miniの完成度を高めています。 また現在は、Spikeをテーマにした時計の開発も進めています。
Vectrexをよくご存じの方なら、なぜSpikeが時計のモチーフに選ばれたのか、お分かりになるかもしれませんね! さらに、TATEモード向けのデジタルオーバーレイの調整も進めています。 画面を縦向きにした場合でも正しく表示できるよう、現在調整を行っています。
HDMI出力についても、横向き・縦向きの両方に対応しました。 Vectrexのゲームを大画面でプレイするのも、なかなか面白い体験です。 また、Miniのソフトウェアは発売後もシステムアップデートによって進化していく予定です。 必要に応じて、以前のファームウェアへ戻せるロールバック機能も予定しています。

引き続き、開発を進めてまいります!

今回の活動報告では、Vectrex Miniのディスプレイ仕様変更について、そして現在の開発状況についてご紹介しました。 当初お伝えしていたOLEDからIPSへの変更については、楽しみにしてくださっていた皆さまにとって残念なお知らせとなってしまい、改めてお詫び申し上げます。 一方で、さまざまなディスプレイを実際にテストした結果、私たちは今回採用するIPSディスプレイがVectrex Miniにとって最適な選択だと確信しています。 ハードウェア、ソフトウェアともに、まだまだ調整や検証を続けていく必要があります。 新しいハードウェアを開発する中では、実際にテストして初めて分かることも多くあります。 そうした一つひとつの課題に向き合いながら、より良い製品に仕上げられるよう、チーム一同引き続き開発を進めてまいります。 長らくお待ちいただいている皆さまには、改めて心より感謝申し上げます。 皆さまからいただいたご意見やご指摘、そして何よりVectrexへの熱い思いを励みに、これからも開発を進めてまいります。 引き続き、応援をよろしくお願いいたします! Vectrex