仏教の世界観を遊べる・学べる「浄土双六ペーパークラフト」を作りたい！

2019新作『花まつり』ポストカード1枚で、みんなと「自分の“尊い（こころに安らぎをもたらす、大切なこと）”」についてお話をするゲームです。（ゲームといっても勝ち負けがあるわけではありません。） 「花まつり」に配ってもよし。ご法事やイベントのときの法話で使ってもよし。「お寺からのお知らせ」と一緒に郵送してもよし。どうぞご活用ください。

これは最高なんだよ。 いいものなんだよ。 誰にも分かってもらえなくても構わないが、本当に素晴らしいものなんだ。 助かるんだ。 ありがたいんだ。すごいんだ。救われるんだ。 うまれてくれて大感謝。 ...そのような“尊い”ことを、尊いよね、とみなで共有するゲームです。 ...そのような“尊い”ことを、今一度ふりかえっていただき、本当に尊いは尊い、と深め直すゲームです。 キズをなめあうのでもなく、ただ自慢を言い張りあうだけでもなく、真摯に“尊い”と向き合います。 意見を否定せず、結論を出さず、胸を開いて、はなしをしましょう。はなしを聞きましょう。

「これは本当にいいものだと思っているんだよな」「誰にも理解されないかもしれないけれど、最高なんだ」といった「自分の“尊い（こころに安らぎをもたらす、大切なこと）”」をひとつ思いついたら、「＊＊＊のことについて話します！」「じつは＊＊がすごく好きで...」と表明。 カードに書かれた１から８までの質問に、順番に答えていきます。 最後に、その尊さとの出会いや、振り回されたこと、安心したことなどの悲喜こもごもを、今一度反芻し、ただ一言「尊い」と言いましょう。 それを受けて、まわりの人は「尊い」と合掌礼拝で応えます。 まだ話していない人にカードを渡して、続けます。

ボードゲームをつくるにあたって、ゲーミフィジャパンさまと打ち合わせを重ねます。あなたはお坊さんとして何を伝えたいんですか、と。自分の底の知れる作業ですが、ありがたいことに毎度お付き合いいただいております。ありがとうございます。 きっかけは二つです。 ひとつ。 いつかは、ふれたいと思っていたのが、仏教のはじまりをつくった人、お釈迦様。 わたしたちと同じ人間。実在の人物なのですが、3つの記念日があります。 三仏忌・・・[[降誕会（生まれた）、成道会（さとった）、涅槃会（亡くなられた）]] ふたつ。 配るものを作りたい。 ボードゲームの最初の最初は「お寺に来た人へお渡しできるお土産をつくりたい」でした。 ４作品つくってきたなかで、取材などで「つぎはなんですか？」と度々、聞かれます。 その度に「製作の原点である、配れるものをつくりたいと思っています」と答えてきました。 せっかく作るのであれば、私だけではなくて、ほかのお寺さんにも活用いただきたい。 自分にとって、これはと思うものをテーマにしたい。 思いついたのが、お釈迦さまのご生誕を祝う「花まつり」でした。 『花まつり』とは、毎年4月8日に、お釈迦さまがお生まれになったことをお祝いする行事のこと。 多くのお寺や地域で、「花まつり」法要や春のイベントが開催されています。お稚児さんの行列や甘茶かけ（灌仏）など内容はさまざまです。 そんななか、2019新作の打ち合わせにおいて、ひどく考えたのが・・・

たしかに儀礼は大事ですが、「花まつり」はなにを伝えたいのか。なにをしてほしいのか。 意味や目的も大事。作法や儀式も大事です。 仏教のはじまりを作ったひとのご生誕を祝う。たしかにそうです。 ...どのような意味があると、僧侶であるあなたは考えるでしょうか。 お釈迦さまの誕生日ではなくて、目線を変えてみます。たとえば、友達の誕生日会に出席をする。 それはなぜでしょうか。 呼ばれたから？返報性を期待して、自分の誕生日会にも来てほしいから？ 純粋に...おめでとうと言いたいから、会いたいから、みんなと祝いたいから、ではないかと。 その友達と出会えたことがうれしいから。 出会えたから、つらいことがあったり、一緒に遊んだり、癒されたり、いまの自分がいたり、ケンカしたりできた。出会ったおかげに感謝したいから。これからも大切にしていきたいから。 この敬うべき、重大で、価値の高い、すばらしさを表明するにあたり、「(出会いの)すごさ・ありがたみ」「(今日までの)おかげ」など様々な言葉で言い表したくなりますが、一言にあらわすとすれば・・・ 無上尊・・・つまり、“尊い” 花まつりの儀式では、お釈迦さまとの出会いに感謝をしよう、と。仏法との出会いに手を合わせたい、お生まれになった日に、お生まれになったときのお姿と言われる仏像に甘茶をかけて、態度として示しそう...となるのだと思います。 「花まつり」は“尊い（こころに安らぎをもたらす、大切なこと）”について分かち合う日。 花まつりポストカードによって、みなさんとともに、さまざまな尊さについて、シェアできたらいいのではないか。そう考えています。 もちろん、同意しかねるところもあるかと存じます。わたしも全員にうなずいてほしいわけではありません。ただ、花まつりをきっかけにして、心を開いて分かち合う時間と居場所ができあがったらと考えています。