存続危機の石版リトグラフを、工房最後の刷り職人×デザインのチカラで盛り上げたい
石版リトグラフはArt &Science
皆様こんにちは!本日は、少しマニアックなお話をさせていただきます。
石版リトグラフの制作過程の中で、もっとも職人さんの腕が問われるのが「製版」の作業。アーティストが石版に描いた、たった一つの「絵」を、何枚も刷れる「版」にしていきます。
この作業は、化学反応の応酬。水性と油性の薬品を巧みに利用して、「絵」の部分にはインクが付着し、それ以外の部分には付かないという「版」をつくり上げていくのです。以下、本当にざっくりですが、製版作業を図解しています。少しでもわかりやすくするため、一部省略などもしています。ご了承ください。





いかがでしょうか?非常に専門的な内容ですが「なんだか難しそうなこと」「アナログ感あふれる手法であること」それから特に2の工程で「薬品を大量に使うこと」はおわかりいただけたのではないでしょうか?そして、機会があればぜひ見ていただきたいのが4の工程。インクをたっぷりつけたローラーを、平らな石版全体に押し当てるのに、インクが付くのは一部だけ。この瞬間は、何度見ても手品みたいで楽しいです。(またいつか動画などでお見せできたら、と思います!)
以前お話したインクと同様、この薬品類に関しても、工房内にあったものは経年劣化しています。現状小容量のものを自費で購入し、リワード用作品などの制作を行っていますが、すぐ底をつきそうです。本格稼働させるには、もっと大量に購入する必要があり、「皆様からのご支援の使いみち」に掲載している「製版用薬品代」の項目は、こういった費用になります。
石版リトグラフの職人さんは、審美眼を携えたサイエンティスト。本当に稀有なその技術を途絶えさせないために、私たちもがんばります!
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