このクラウドファンディングでお届けするものこのプロジェクトでお届けするのは、Raspberry Pi Pico W(以下Pico W)用の、高機能で堅牢な、カスタマイズ性に優れた拡張基板です。Pico W拡張基板は以下のような機能、特徴を持っています。
1.親基板の「ベースボード」と、子基板の「ドーターボード」の2枚の基板から構成されています。
2.ベースボードは、電子工作の際によく使う汎用機能をPico Wに持たせる親基板です。長期稼働向けの堅牢設計で、各種シリアル通信や電圧入出力などの機能を備えています。ベースボードだけでも、Pico Wの機能を拡張出来ます。
3.ドーターボードは特定用途向けの機能をPico Wに持たせる子基板です。以下のイメージのように、用途に応じた換装が可能です。ドーターボードを使えば、さらにPico Wの機能を拡張出来ます。
今回お届けするのは、ベースボードと、ドーターボードの「植物生育環境計測ボード」です。ユーザーは、Pico W、ベースボード、植物生育環境計測ボードと、様々なセンサーを使う事で、植物生育環境を計測するためのシステムを作れます。
それを完成させると、土壌水分、日射量、土壌温度、気温および湿度の計測と、計測したデータのディスプレイ表示が出来るようになります。プログラムを工夫すれば以下のような事も出来ます。
・土壌、日射、空気の状態が植物に好適になっているかを判定し、ディスプレイに表示する。
・計測したデータをWebシステムに蓄積し、土壌、日射、空気の状態の経時変化を見る。
・土壌が乾き過ぎ、日差しが強過ぎ、気温が低過ぎなどの時にLINEに警報を送る。
植物生育環境計測ボードを作った経緯fireflakeは、普段は農業向けの小さなサービスを行っており、そこでは農家の方と様々な話をしています。あるときそこで、ブドウ農家の方から話題にあがったのが「植物生育にフィットした方法で水やり(潅水)をしたいと思っても、そういった潅水が出来る装置はあっても十数万からで、高ければ数十万~百万オーバーと高額なため、手が出しづらい」という話でした。
詳しく聞くと、日射比例潅水という「日射が多ければ多いほど、より多く植物に潅水する方法」が安価に出来たら嬉しいとの事。それなら、日射センサー、電磁弁、マイコンがあれば最低限のものが組めるのではと考えた事が、今回の植物生育環境計測ボードを作ろうとしたきっかけです。
そこからさらに農家の方たちから潅水や環境計測関連の話を伺い、また私自身がスマート農業に携わってきた経験に基づいて「これくらいの機能があれば、ホビーの電子工作としてスマート農業・スマート園芸の入口が楽しめるだけでなく、実際の農業現場でも使えるものになるのではないか」と構想したのが、植物生育環境計測ボードになります。
ベースボード+植物生育環境計測ボードの、ホビーユーズおよび農業現場の使い方としては、例えば以下のようなものがあります(ホビーユーズの具体的な場面としては、ガーデニングの補助、室内の観葉植物の管理、夏休みの植物観察記録などをイメージしています)。
〇ホビーユーズ向け
・屋内や庭で、植物生育環境を計測してディスプレイに表示し、植物にとって好適な環境かを調べてみる。
・植物生育環境データをWebに記録し、また植物の状態も何かに記録して、それらの経時的変化を調べてみる。
・より好適な生育環境、生育状態になるよう継続的に手入れをし、環境と植物がどうなるかを調べてみる。
〇農業の現場向け
・計測した環境データを用いて、積算日射、飽差、昼夜温度差などの値を算出、確認してみる。
・農場のなかにボードを複数配置し、土壌や空気や日射の状態のムラがどうなっているか多点計測を行う。
・リレー、電磁弁、産業用センサーなどと組み合わせて、オリジナルの潅水制御システムを作る。
この植物生育環境計測ボードが、ホビーの電子工作好きの方にとってはスマート農業・スマート園芸の入口に触れる機会になり、また農家の方にとってはやってみたかった環境データ計測や潅水制御を安価に実現できる方法※1になれば嬉しく思います。
このような植物生育環境計測ボード製造などのために、このプロジェクトでは資金5万円を募らせていただきます。いただいたご支援は、リターンの製造を中心に、他にもドーターボードのラインナップ拡充など継続的な開発のために使わせていただきます。ご支援いただいた方に喜んでいただけるプロジェクトにするよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いします。
※1:このクラウドファンディングで販売するセンサーは、ホビーユーズの方でも手軽に買える価格帯のものですので、本格的な農業利用には不足があるかもしれません。植物生育環境計測ボードは様々なセンサーを接続出来るようになっていますので、本格的な農業利用をされる場合は、ご自分で産業用のセンサーを購入してそれを接続する事もご検討いただければと思います。
ベースボードの機能紹介ベースボードは、以下のような機能、特徴を持っています。
【生活や産業での使用に適したサイズ】
Pico Wをベースボードに搭載した時のサイズは、W 90mm x D 72mm x H 11mmです。また今回お届けする植物生育環境計測ボードをベースボードに搭載した時のサイズはW 90mm x D 72mm x H 23mmです。
【長期稼働に向いた電源供給方法】
電源供給を、Pico WのmicroUSBコネクタからではなく、内径2.1mmのDCプラグから行います。これによりmicroUSBコネクタのぐらつきや外れが原因で電源供給が不安定になる事を防ぎます。
【各種シリアル通信対応】
UART、RS232C、RS485、I2C、SPIなど、様々なシリアル通信が使えます※2。様々なシリアルデバイスとの通信や、Pico Wをホストとした簡易的なシリアルデバイス制御が出来ます。
※2:全ての通信方式の同時使用は出来ません
【フォトカプラを用いた電圧入出力】
ノイズが多い環境でも使えるように、フォトカプラで電気的に絶縁されたI/O を、入力2系統、出力2系統備えています。リレーやモーターの駆動に使えます。
【Groveシステム対応コネクタ】
Seeed studio社のGroveシステムのI2C モジュールに接続出来る4ピンコネクタを2系統備えています※3。
※3:接続するモジュールに応じて、Pico W側のプログラム変更が必要です。
【オンボードADC】
2系統のアナログ入力が使えます※4※5。
※4:アナログ入力のためのコネクタ類は付属していません。
※5:ドーターボードで使用しているアナログ入力チャンネルを、ベースボード側で同時使用する事は出来ません。
【ユニバーサル基板エリア】
ベースボード内に、自由に配線出来るユニバーサル基板エリアがあります。このエリアを使ってベースボードをカスタマイズすれば、ユーザーオリジナルのシステムを作れます。
植物生育環境計測ボードの機能紹介今回お届けする植物生育環境計測ボードは、以下のような機能、特徴を持っています。
【植物生育環境計測で良く使われるセンサーが接続可能】
1-wire、I2C、アナログ出力などの、様々なタイプのセンサーが接続出来ます。
・1-wireセンサー
2系統の1-wireセンサーが接続出来ます。植物生育環境計測としては、防水温度センサー(DS18B20使用のもの※6)を接続し、土壌温度や水温度の計測を行う事を想定しています。
※6:DS18B20使用の防水温度センサーの接続は必須ではありません。
・I2Cセンサー
3系統のI2Cセンサーが接続出来ます。うち1系統はGravityの照度センサー「SEN0562」を接続し※7、日射量の計測をする事を想定しています。
また、別の1系統はGroveセンサー接続を想定しています。
※7:SEN0562の接続は必須ではありません。
・アナログセンサー
電源電圧5Vと、電源電圧3.3Vのアナログセンサーが1系統ずつ接続出来ます※8。5V側の系統は、センサーからのアナログ入力を、分圧抵抗を入れる事によって減圧したうえでアナログ入力チャンネルに入れる事が可能です。これにより、3.3Vより高いアナログ電圧出力のセンサーの接続も可能になっています。また、3.3V側と5V側どちらの系統とも、GPIOからの信号を用いて、センサーへの電源供給をON/OFFする事が出来ます。
植物生育環境計測としては、3.3V側にGravityの土壌水分センサー「SEN0308」を接続し※9、土壌水分の計測をする事を想定しています。
※8:ベースボードで使用しているアナログ入力チャンネルを、ドーターボード側で同時使用する事は出来ません。
※9:SEN0308の接続は必須ではありません。
【5V+GPIOのコネクタ接続部付き】
5V、GND、GPIOをまとめたコネクタ接続部があります。植物生育環境計測としては、強制通風筒に取り付けるファンの接続などを想定しています。
【有機ELディスプレイ付き】
0.91インチの有機ELディスプレイ(以下OLED)が付属します。OLEDには、センサーからの計測データなどを表示します。
【3個のLED付き】
3個の動作確認用LEDが付属します。Pico Wのプログラムを工夫すれば、センサー動作の正常時や異常時の点灯点滅、Wi-Fi接続時や途絶時の点灯点滅、温度などが閾値を越えたときの点灯点滅などが出来ます。
【2個のタクトスイッチ付き】
2個のタクトスイッチが付属しています。Pico Wのプログラムを工夫すれば、OLED表示内容の切り替えなどが出来ます。
ドーターボードの自作についてドーターボードはユーザーが自作する事も出来ます。自作ドーターボードと、ベースボードを組み合わせれば、ユーザーオリジナルのシステムを作れます。ドーターボード自作の詳細は、ユーザーガイドに記載予定です。
ユーザーガイドとサンプルプログラムについて分かりやすいユーザーガイドを提供予定です。また、ホームページで、すぐに使えるサンプルプログラムを提供予定です。
お届けするリターン今回お届けするリターンは、キット商品3種類、ハンダ済み商品1種類です。
キット商品は、電子工作を楽しみたい方に向けた商品です。ベースボードキットや、植物生育環境計測ボードキットなどから構成されます。キット商品の基板は表面実装部品マウント済みですので、細かいハンダ付けは不要です。また、すでに手元にPico Wなど※10がある方に余分なアイテムをお届けする事を避けるため、すべてのキット商品はPico Wなどを付属させていません。
ハンダ済み商品は、表面実装部品、リード部品、コネクタなど全ての部品のハンダ付けをし終えています※11。電子工作をする時間があまり取れない方などに向けた商品です。ハンダ済み商品には、Pico Wなどが付属します。
※10:Pico W本体、Pico W用ピンヘッダー、およびACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)を指しています。これらが付属していない商品は、名称に「Pico Wなし」と記載があります。「Pico Wなし」の商品をお使いいただく場合は、秋月電子通商などの電子部品ショップで購入したり、お手持ちのものを使うなど、別途ご用意していただく必要があります。
※11:ハンダ付け済み商品の完成には、ソケット差し込みによる基板同士の接続など、ごく簡単な組み立て作業が必要です。
★キット商品【K1】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wなし、センサー類あり)こちらは、植物生育環境計測システムを製作するための、センサー類を含むキットです。キットを製作してPico Wを搭載する事で、植物生育環境計測システムが完成します。
この商品の内容は以下になります。
・ベースボードキットx1
・植物生育環境計測ボードキットx1
・温湿度センサー(DHT20)x1
・温湿度センサ―用ケーブルx1
・防水温度センサー(DS18B20使用)x1
・土壌水分センサー(SEN0308)x1
・照度センサー(SEN0562)x1
この商品の注意事項は以下になります。よくご確認ください。
・Pico W本体、Pico W用ピンヘッダーは付属しません。
・ACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)は付属しません。
・この商品にPico Wを搭載して動作させるには、Pico Wにプログラムを書き込む必要があります。プログラムの書き込み手順はユーザーガイドに記載予定です。
【K2】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wなし、センサー類なし)こちらは、植物生育環境計測システムを製作するための、センサー類を含まないキットです。「植物生育環境計測システムを作りたいけれど、センサー類は自分で用意したい」という方に向けた商品です。
この商品の内容は以下になります。
・ベースボードキットx1
・植物生育環境計測ボードキットx1
この商品の注意事項は以下になります。よくご確認ください。
・Pico W本体と、Pico W用ピンヘッダーは付属しません。
・ACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)は付属しません。
・センサー類は付属しません。
・この商品にPico Wを搭載して動作させるには、Pico Wにプログラムを書き込む必要があります。プログラムの書き込み手順はユーザーガイドに記載予定です。
【K3】ベースボードキット(Pico Wなし、センサー類なし)こちらは、ベースボードの持つ機能だけを使って何かを作りたい、あるいは、ドーターボードを自作して、それをベースボードに搭載してオリジナルシステムを作りたい、という方に向けた商品です。
この商品の内容は以下になります。
・ベースボードキットx1
この商品の注意事項は以下になります。よくご確認ください。
・Pico W本体と、Pico W用ピンヘッダーは付属しません。
・ACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)は付属しません。
・植物生育環境計測ボードキットは付属しません。
・センサー類は付属しません。
・この商品にPico Wを搭載して動作させるには、Pico Wにプログラムを書き込む必要があります。プログラムの書き込み手順はユーザーガイドに記載予定です。
★ハンダ済み商品【S1】[ハンダ済]ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wあり、センサー類あり)こちらは「【K1】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット」に対して、ハンダ付けを終えた商品です。さらに、サンプルプログラム書き込み済みのPico W本体(ピンソケットハンダ済み)と、ACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)が付属します。この商品だけあれば、他の部品購入や、Pico Wへのプログラム書き込みをする事なく、すぐに植物生育環境計測システムを動作させられます。
この商品の内容は以下になります。
・ベースボードキット(ハンダ済み)x1
・Pico W本体(ピンソケットハンダ済み)x1
・ACアダプター(内径2.1mmDCプラグ付)x1
・植物生育環境計測ボードキット(ハンダ済み)x1
・温湿度センサー(DHT20)x1
・温湿度センサ―用ケーブルx1
・防水温度センサー(DS18B20使用)x1
・土壌水分センサー(SEN0308)x1
・照度センサー(SEN0562)x1
発送について・発送は簡易梱包にて行います。また、Pico W拡張基板や実装部品の、色や形状が写真と異なる場合がありますが、機能は同等です。
・いただいたご支援が目標金額を越えましたら、順次リターン製品の製作および発送を行う予定です。2024年7月中旬の発送完了を予定しています。
プロジェクトのリスクなどご支援をいただいた方に応えていけるよう、開発、製造、発送など誠実に進めてまいりますが、クラウドファンディングの性質上、以下の注意点につきましてあらかじめご理解、ご了承の上で支援していただけますよう、どうぞよろしくお願いします。
・開発中の商品は、デザインや仕様が一部変更になる場合があります。
・ご支援いただいた数量が想定を大きく上回ったり、やむを得ない事情で部品調達や製造が遅れた場合は、製品のお届けが遅れる場合があります。
・初期不良以外の返品、返金には対応していません。
・プロジェクトページの記載内容に変更がある場合は、活動報告に記載したうえで変更を行います。
・2024/4/23時点の写真は開発中のものであり、リリース版とは異なる可能性があります。
■特定商取引法に基づく表記
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目標は ¥50,000 に設定されています。
プロジェクトは 2024/05/03 に達成し、2024/06/28に募集を終了しました。
【K3】ベースボードキット(Pico Wなし、センサー類なし) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 1
【K2】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wなし、センサー類なし) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 7
【K1】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wなし、センサー類あり) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 3
【S1】[ハンダ済]ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wあり、センサー類あり) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 9
【K1】ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wなし、センサー類あり) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 5 | 数量限定あと 0
<早割>【S1】[ハンダ済]ベースボードキット+植物生育環境計測ボードキット(Pico Wあり、センサー類あり) [送料・税込み]
お届け・提供予定時期
2024年7月中旬頃
サポーター数 5 | 数量限定あと 0
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