【カジュアルなカメラバッグが、ありそうで無い。】
私は今まで20年間、写真を趣味とし、町中や旅先でスナップを撮って来ました。その間、ストラップやカメラケースなど、自分が欲しいと思うものを探し続けていましたが、好みにピッタリ合うものになかなか巡り会えなかったため、4年前、とうとう自分で素材から吟味して作ることにしました。それが「ユリシーズ」の始まりです。
カメラを持ち運ぶためのカメラバッグも、やはり、いくつも買い換えては使ってきましたが、本当に気に入るものには出会えずにいました。
一般的なカメラバッグと言えば、丈夫なナイロン製でポケットがたくさん付いていて、四角四面でかさばる箱型の形状。カメラやレンズはたくさん入るけれど、日用品を一緒に入れようと思うと、意外と共存できない。そういう部分が不満でした。
本当に欲しかったのは、もっと別のものです。
長く付き合えて飽きの来ない、天然素材を使った、シンプルで服装を選ばないデザイン。カメラバッグに見えないカジュアルさ。
それでいて、シャッターチャンスが訪れた時には、一瞬でカメラが取り出せる実用性も併せ持つ。
毎日使う日用品とカメラが、お互いを傷つけることなくきちんと両方入り、ストレスなく持ち歩くことができる。
長時間背負ったまま歩き回っても、疲れない構造。
そういう「カメラも入る普段使いのバッグ」が欲しかったのでした。
そして、着想から9年。長い長い試行錯誤の末に、ようやく形になったのが、このメッセンジャー型カメラバッグ『チクリッシモ』です。
【全ては、カメラを毎日持ち歩くために。】
『チクリッシモ』とは、イタリア語で「サイクリング」。その名の通り、メッセンジャーバッグの軽快な機動力を持っています。
素材は、丈夫な8号帆布。バイオウォッシュ加工をかけ、洗いざらしのような風合いを出しました。また、裏にはPVCフィルムを貼り付け、防水性を高めています。
肩にかけるストラップには、デュラフレックス社のクイックアジャスターを組み込むことで、一瞬で締めたり緩めたりできます。これにより、シチュエーションに応じて、背中にぴったり寄り添わせることも、長く伸ばして斜め掛けのショルダーバッグのように使うことも可能です。
バッグの被せ蓋は二箇所のバックルで止められていますが、上部の止水ジップを開けば、わざわざ蓋を開けずに、ダイレクトに内部の物を取り出すことが可能です。
さらに、蓋の内側に取り付けられたフックをストラップに引っ掛けて固定することが出来るので、蓋を開けてた際、両手を使ってレンズ交換することが可能です。
軽量小型な三脚であれば、持ち運びが可能です。
ロードバイクのように前傾姿勢をとる自転車に乗る際には、走行中に身体の前方にバッグが回ってこないよう、クロスストラップで固定出来ます。
また、iPadやMac Book Air 13インチ程度の大きさのパソコンを安全に収納できる、クッション材入りのスペースを確保しました。
本体に取り付けられているすべてのポケットは、手が奥まで入ることを条件に開口部の大きさを決定されています。
メインの気室は、収納スペースを左右に分ける間仕切りと上下に分ける間仕切りが、それぞれ二枚ずつ用意されています。
また、かぶせ蓋の両脇には、ホコリや水滴の侵入を防ぐダストガードが備えられています。
【収納例】
Canon EOS 5 Mk-2 + EF24-105mm F4L USM
EF50mmF1.4 USM
EF70-300mm F4.5-5.6 DO IS USM
充電器・予備バッテリー・ペンケース・折財布・ワイヤー錠
キーケース・名刺入れ・iPhone・iPad
カメラが主役の時には箱型に。カメラを入れずに普段使いする場合には、間仕切りや底板を外して、左右のアジャスターを絞ることで、厚みを抑えてカジュアル感を高めることが出来ます。
収納時のクロスストラップによって、キャリーバッグにしっかり固定できるので、出張や旅行の時、現地で歩き回るのに便利です。
胸元の大きなバックルを外すことで、ストラップにファンデーションが付着したり髪型のセットが乱れたりすることを気にせずに着脱できます。
【開発ヒストリー】
今から九年前、最初に考えたカメラバッグは、メッセンジャーバッグでもなければデジタルカメラのためのものでもありませんでした。お気に入りのフィルムカメラと交換レンズ一本、フィルム数本、それに財布や家の鍵など最低限の日用品を入れて、休日に自転車でポタリングしながら気軽に街のスナップが撮れる、それでいて素材の質感にも気を配ったバッグが欲しいな…と思ったのが事の始まりです。
もっとも当時、自分は単なる一カメラファンであり、まさかそれから五年後に、カメラグッズを開発する仕事を始めることになろうとは、まったく考えてもいませんでしたが。
2004年に書いたラフデザインの画像データと、バッグの製作依頼を断念した経緯は、今もブログに残っています。『なにか別の方法で、このバッグは絶対に実現させます。どうしても外注がダメなら、自分で縫います!』という決意表明が書かれているのが、今となっては感慨深いです。
この時に、ぜひ実現したいと考えていたのは、次のようなアイデアです。
●ワンショルダーで、背中側からクルッと胸側に回せる構造。
●バッグの蓋を開いた時に、ハンズフリーになって両手が使える。
●化学繊維は極力使わない。
●カメラ・交換レンズ1本と日用品が共存できる。
●自転車との相性が良い。
こうして見ると、「チクリッシモ」のコア・コンセプト自体は、既に9年前の時点でほとんど決まっていた事が分かります。
【どうしてもバッグが作りたい!】
やがて紆余曲折を経て、2009年に「Photo Life Laboratory ULYSSES」を立ち上げました。最初は、革のカメラストラップやポーチの開発から始めました。少しずつお客様の数が増え、作りたいものの幅も広がってくると、ずっとくすぶっていた「理想的なカメラバッグを作りたい」という思いが、またしても首をもたげ始めます。
その頃、会社には片道10kmの道のりを自転車で通勤していたので、様々なメッセンジャーバッグを買っては試していましたが、その過程で、メッセンジャーバッグが体にぴったり寄り添うというファッション性と引き換えに、収納性を犠牲にしていることに気付きました。気室が三日月型に潰れてしまうため、見た目の大きさに反して物が入らず、出し入れもしにくいのです。
ただそれは、ショルダーストラップの取り付け位置さえ工夫すれば、すぐにでも解消できそうな問題に思えました。
一方、メッセンジャーバッグは通常、柔らかい薄手の素材で作られていますので、カメラを保護する機能はありません。もしメッセンジャー的な要素を持たせたカメラバッグを作るのであれば、その辺も解決する必要がありました。
さらに、日用品とカメラがお互いを傷つけずに共存できるバッグにすることが出来れば、わざわざカメラバッグと普段使いのバッグを二個持つこともありません。
こうして、色々考えた末に出来上がった図面を手に、つてを頼って辿り着いた工房の門を叩き、実に7年ぶりにバッグの開発を再開することになったのです。
(ファーストサンプル。大きく湾曲したジップが特徴だが、無理があり断念。)
【素材がない、工場がない】
さて、ワクワクしながら工房との打ち合わせが始まったのですが、ほどなく壁にぶつかります。バッグに使いたい素材が手に入らないのです。より正確に言うと、素材メーカーからの返事はこうでした。「今はないけど、作ればあるよ」。
私はアパレル畑の人間ではないので、素材に関してまったく予備知識がなく、工房に素材の指定をするときには、写真や現物を見せて「この部分は、これと同じような風合いで、こんな色の素材でお願いします」と言うしかありませんでした。逆に言うと、実際にあるものだから、もちろん手に入るだろうと思ったわけです。
ところが、実際にはそれほど簡単な話ではありませんでした。アパレル業界が製造元を海外に移し、国内の縫製業が縮小の一途をたどっている今、かつてたくさんの素材を用意してくれていたメーカーは、今やカタログ上でバリエーションを示すだけで、実際には在庫がなく、欲しい色は、非常に大きなロットで発注しないと染色してもらえないという現実が横たわっていました。
布地も樹脂パーツも、一事が万事そんな調子なのです。特にプラスティックバックルは、国内でイメージに合うものがなかったため、海外に活路を求めました。その結果、合計2万個の製造ロットを飲むことになったわけですが…(笑)。
(セカンドサンプル。この段階で、国内メーカーのバックルを諦め、よりデザイン性の高い海外メーカーに発注。)
(サードサンプル。やっと現在の形の片鱗が見え始める。)
東京の工房とのやり取りは、いつも熱が入りました。時には電話で1時間、時には対面で6時間。数えきれないディスカッションを経て、試作を重ねること9回。作り始めてから1年半が経ったことろ、ようやく、ほぼ完成形と言えるところまで辿り着きました。
ところがここで、またしても問題が発生します。ブラッシュアップを重ねた結果、製品のクオリティは上がったのですが、今度は製作工程が複雑になって難易度が上がり、技術的な面でも設備の面でも、製造できる工場が限られてしまったのです。再び、製造拠点を求めて彷徨うことになり、ようやく関西でパートナーシップを結べる工場に巡り会ったのは、つい最近のことです。
(歴代サンプルの一部。工房と二人三脚で、試行錯誤の繰り返しでした。)
【日本のモノ作りの現状】
このように、日本では今や「MADE IN JAPAN」のモノ作りがどんどん困難になってきています。特に、ユリシーズのような駆け出しのファブレス(=工場を持たない)メーカーが、アイデアを形にするために、国内の中規模~大規模のバッグ専業縫製工場に発注しようとした場合、どうしても超えなければならないものがあります。それが「ミニマムロット(最小発注数)の壁」です。
日本の縫製工場のレベルは、今もって世界でもトップレベルだと思います。このカメラバッグを、ぜひ日本の職人技で実現し、世界中のカメラファンにお届けしたい。そして、ひとりひとりのカメラマンが、カメラをストレスなく持ち歩く機会を増やすことで、一枚でも多くの写真を、次の世代に残すお手伝いをしたいのです。
ぜひ、「写真を日常の一部にするカメラバッグ」の実現のため、皆様のお力をお貸し下さい!
【きびだんごの内容】
「チクリッシモ」のお届け予定日は、プロジェクトが成立していない現在、まだ不明です。成功して終了した場合は、おおよそ秋にはお手元にお届け出来る見通しです。
正確な予定日は、量産に移行後、「活動報告」にて順次情報を更新して参りますので、ご了承下さい。
なお、通常販売価格は28,900円(税送込み)を予定しておりますが、本プロジェクトにおいて「早期ご予約」という形でご支援頂く皆様のために、感謝を込めたプランをご用意させて頂きました。
1.コヨーテブラウン 先着順20個限定 25,500円
2.スモーキーブラック 先着順20個限定 25,500円
また、早期優待枠が埋まってしまった場合でもご利用頂けるプランもご用意致しております。ユリシーズで累計3万個の販売実績を誇る人気商品である、コンパクトカメラやスマートフォンのための小さな木製リングストラップ「minimo(ミニモ)」をプレゼントいたします。(通常価格29,950円)
(minimoのカラーは弊社でチョイス致しますので、ご了承下さいませ)
3.コヨーテブラウン+minimo 27,500円
4.スモーキーブラック+minimo 27,500円
さらに、ご友人とお誘い合わせの上お申し込み頂くことでお買い得になるセットプランもご用意致しました。カラーは同色2個への変更も可能です。
5.コヨーテブラウン+スモーキーブラックセット 49,500円
なお、販売店様で「チクリッシモ」のお取り扱いをご希望の場合は、下記メールアドレスまでご連絡下さいませ。
■特定商取引法に基づく表示
事業者:有限会社魚住 カメラ事業部 ユリシーズ
運営責任者:魚住 謙介
電話番号:092-481-0139
所在地:〒812-0013 福岡市博多区博多駅東1-1-33 博多近代ビル7F
メールアドレス:info@ulysses.jp
ホームページ:http://ulysses.jp/
支払時期:お客様が各プロジェクトにて提供される特典(商品・サービス)を申し込んだ時点で一旦決済が行われますが、各プロジェクトの募集期限までに目標金額に満たない場合にはプロジェクトは不成立となり、お客様に全額返金されます。
引渡時期:各プロジェクトの募集期限までに目標金額が集まった場合にはプロジェクトは成立し、プロジェクトオーナーは集まった資金を元手に特典(商品・サービス)を支援者に提供する義務を負います。特典(商品・サービス)の引渡時期は、各プロジェクトの記載に準じます。
商品の代金以外の代金:特にありません
支払方法:Paypal(ペイパル)の提供するオンライン決済サービスを利用した決済
返品・キャンセルについて:目標金額に達成したプロジェクトに関する特典(商品・サービス)の返品・キャンセルは一切受け付けておりません。
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目標は ¥1,000,000 に設定されています。
プロジェクトは 2013/04/12 に達成し、2013/04/30に募集を終了しました。
コヨーテブラウン+minimo
お届け・提供予定時期
サポーター数 127
サポーター数 26
コヨーテブラウン+スモーキーブラックセット
お届け・提供予定時期
サポーター数 19
コヨーテブラウン 先着順20個限定
お届け・提供予定時期
サポーター数 20 | 数量限定あと 0
サポーター数 20 | 数量限定あと 0
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