こんにちはDOUBLE O DESIGNBOOKです!
今回の活動報告は、フォトグラファーズバッグは、鞄職人の技術の結晶について。
バッグ製造の現場に行った時に撮った写真を織り交ぜてご紹介いたします。
最終工程の一つ、口元まとめ
見かけはシンプルなバッグ、しかし現場は相当な手間暇をかけている
このフォトグラファーズバッグ、シンプルに見えますが相当凝った作りになっています。
何しろ、仕上げるまでに3種類のミシンを使い分けます。
◯平台ミシン
平面の縫製に使用
※胴体パーツを組み合わせていく時、ショルダーベルトの縫製
◯ポストミシン
立体の縫製に使用
※バッグ本体を作ってから、底〜側面にかけてショルダーベルトを縫製
◯腕ミシン
立体の縫製に使用
※上の写真で見えるように本体と裏地を縫い合わせる際に使います
その1、平台ミシン
◯平台ミシン
丸パーツはいくつかの縫製工程を経て作られる。
平面のパーツ、巾着のスリット部分、Stay Punkパーツ、手紐などはこの平台ミシンを使って縫製します。
その2、ポストミシン
◯ポストミシン
太番手の糸を使い、厚いベルトとバッグが重なりを、まとめて縫い合わせます。
バッグ本体に沿ってついているショルダーベルトを、パワーのあるポストミシンを使って縫製します。
その3、腕ミシン
◯腕ミシン
仕上げは細心の注意を払って縫製される。
最終工程の一つ、口元でバッグの本体と裏地を腕ミシンを使って縫い合わせていきます。
それぞれの特性を活かす
紹介したミシンには、それぞれ特性があってどれが欠けてもこのフォトグラファーズバッグを作ることはできません。
各ミシンですが、使用する際の音や縫製速度が全く異なるんです。カタカタと聞こえる音の一音が一糸になるわけですが、縫製工房に響く音は、ものつくりの鼓動のように感じて、心地が良く感じます。機械式のミシンではありますが、一糸一糸において人が作っているものは、ハンドメイドという言葉も似合います。
ここでご紹介したのは、主に縫製のことでしたが、裁断や革漉き加工、コバ塗り加工(革断面)などの工程全てが、職人の技術の結晶なんです。職人達の経験の蓄積がフォトグラファーズバッグを生み出しているんです。
信頼のおけるバッグメーカー&担当者さんがいたからこそ、このフォトグラファーズバッグを仕上げることができた
このフォトグラファーズバッグは、長年ビジネスを一緒にやっていただいたバッグメーカーさんと一緒に開発しました。ここではご紹介できないのですが、皆さんが知っている有名ブランドの仕事を多く手がけている、老舗のメーカーさんです。
1年半の長い開発時間をかけて、何度も仕様を作り変えながら、このまでの形になったのはメーカーの担当者さん(営業職)の力がありました。このバッグには経験のない試みが沢山あり、その課題を1つ1つクリアしていかないとなりませんでした。レザーバッグの口元を一本の紐で締め上げる構造、手紐のまとめの丸パーツなどは、相当2人で苦労して考えていきました。最終的にモノを作るのは彼でなく職人さんですから、その人に設計を納得させてサンプルを作るのにはかなりの労力をかけたはずです。そんな苦労の連続にもかかわらず、彼はこのバッグの可能性に掛けてくれました。
ここに仕上がったファトグラファーズバッグは、これまで私がデザインしたバッグ(カメラバッグも含める)の中でも最高の仕上がりの1つです。そのようなプロダクトにできたのは、ひとえに担当者さんが現場で私以上の熱量を注いでくれていたからです。
今、彼は【早割】Aタイプ&Bタイプの初回生産の真っ只中。最高のプレッシャー(※本人いわく最高のストレス)を抱えて取り組んでくれています。フォトグラファーズバッグは、鞄職人の技術の結晶、そして担当者さんの汗と涙の結晶。で出来ているんですね。笑
ホースレザーハイド、牛よりしなやかさがあります
5枚のホースレザーハイドを使って検証を行いました。
Stay Punk版下金版、真鍮削り出し!
最後まで見ていただきありがとうございます。
引き続き、”写真家ハービー・山口氏とコラボした、プレミアム限定カメラバッグ”フォトグラファーズバッグをよろしくお願いいたします!
DOUBLE O DESIGNBOOK