生地を愛し、開発するメンズによるメンズのためのラグジュアリーパーカー

2023-03-08 20:00:00 活動報告一覧に戻る

良い糸とは何なのか?良い原料を使えばいいというわけではありません!

生地の良し悪しは原料だけがすべてを決めるわけではありません。

紡績や加工で生地の評価は大きく変わるのでそれらの要素がうまく掛け合わされないと本当に良い生地というものは生まれません。 今回は糸の紡績工程の1つに着目してどのようにしたらよい生地が生まれるのか書いていこうと思います。 糸は大きくカードとコーマの2種類に分けることができます。 カードとコーマは紡績の工程が違います。 カードとはカーディング工程をした糸のことで、コーマはカーディング工程+コーミング工程をした糸のことです。 コーマのほうが工程数が多いためコストは高いです。

カーディング工程について

カーディング工程を文字で説明しにくいため動画も紹介させていただきます。 綿は運送時に圧縮され塊で紡績工場に入ってきます、その綿は種子や茎の部分など糸に使用するもの以外の不純物も多く混在しているため、カーディング工程では一度、綿の塊をほぐし不純物を除去しながら繊維の方向をそろえてシート状にしスライバーと呼ばれる糸の元になる束にしていきます。 動画では綿がシート状になっているのが良くわかると思います。

コーミング工程について

コーミングはかなりわかりやすく、髪の毛をくしで梳かすように繊維の束を梳かして短い繊維などを落として、カーディングよりもさらに繊維の方向を均一に揃えていきます。 カーディングは約5%不純物を除去するのに対して、コーミングでは約20%除去します。 なのでコーマのほうが長繊維の割合が多く残り均一な糸になるため、きれいで丈夫な糸に仕上がります。 以上のことからコーマは原料の価値を高めると言えます。
コーミング工程後の糸になる直前の状態

カードの糸も使い方によってはいい糸?

これまでコーマ糸ばかり良いものと話しましたが、キレイ目の商品ばかりではファッションが成り立ちません。 カード糸の生地もカジュアルに仕立てるとアメリカンビンテージっぽさが出て良いです。 さらにいうとコーミングの工程で落ちた綿(落ち綿)をあつめて糸にするリサイクルコットン、ノイルコットンとよばれるものもあります。 これはカード糸よりもさらにビンテージ感があり、古着感や着用感が生地に出るので好む人も多い商品になります。 他にも空気で紡績する方法など紡績の仕方は様々です。 挙げ始めるときりがないので今回はこれくらいにします笑

まとめ

紡績の方法は多種多様なので、原料と紡績方法のマッチングが非常に重要だと思います。 例えば高級な綿を使用し丈夫できれいな糸を作るならコーマにする。 ビンテージ感を出したいなら原料の質も普通にしてカードで作る。など 私たちのプロジェクトでは最高級を目指して作成しているので、コーマで作成しております。 皆様にもコーマの良さ、良い原料とは何かを実感していただければと思います。 もし興味を持っていただけたら他の記事でも商品に関連したことを書いていくのでフォローしてチェックしていただけると嬉しいです。 ご質問などあればコメントかDMをいただければ嬉しいです!必ずお返事いたします。 ここまで閲覧いただきありがとうございました。

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