僕が猫のことを知るようになったのは去年の4月からだった。
仕事で「猫も見守れるネットワークカメラ」を担当することになったので、猫の事をいろいろと調べ始めた。
まずは猫の本を読んだ。
”猫は三年の恩を三日で忘れる”
ネコは三年人に飼われていても、三日もたてばすぐ忘れてしまう。人の恩をすぐ忘れてしまうことのたとえである。
武藤 眞 著「ネコのオモシロことわざ学」より
”古代エジプトの滅亡は猫が原因だった。
敵対するペルシャ軍の兵士たちは猫を胸に抱いて進軍した。
古代エジプトでは猫は神格化され、猫を殺せば死刑か無期懲役になるため、猫を傷つけずに、ペルシャ兵だけを狙うことは至難の業。こうしてエジプト軍はほとんど抵抗することなく降伏し、ペルシャ軍が勝利を収めた。”
小暮 規夫 著「猫が夢を見ているときはそっとしておこう」より
”東京都世田谷区にある豪徳寺は、地元では「猫寺」と呼ばれ、招き猫の信仰で知られている。”
小島 瓔禮 著「猫の王―猫はなぜ突然姿を消すのか 」より
”今も昔も未来も、僕はネコたちと共に平和でいたいと考えています。ネコを撮影している僕が、口を開かなくても会話しているように見えるときは、ネコがこちらに話しかけてくれる、あたかも意思の疎通が図れたかのような一瞬を待っているときなのです。”
岩合光昭 著 「いい猫(こ)だね~僕が日本と世界で出会った50匹の猫たち~」より
猫の漫画も読んだ。
「ねことじいちゃん」でほっこりし、
「猫のぽんたニャアアアン!」でフフフと笑った。
猫カフェにも行った。
京町屋の猫カフェで僕をみつめるオッドアイ。
長毛種はおとなしい。
肉球を裏から眺めることができる猫カフェもある。
日本で最初にできた猫カフェの猫たちは貫禄がありました。
猫神社にも行った。
猫神社でおみくじ番をするキジトラ。
そうして、猫のことを知るようになっていった。
猫の歴史
古代エジプトでは猫を神様のように扱い、大事にした。
そのためにペルシア軍に滅ぼされた。
中世の西洋では黒猫が魔女の使いとして忌み嫌われ、魔女狩りの際に一緒に処刑された。
江戸時代の日本では招き猫信仰が流行り、福や客を招く存在として重宝された。
また、穀物を原料とするウイスキーの蒸溜所では穀物を食べてしまうネズミを退治する猫は重宝され、ウイスキーキャットとしてマスコット的な存在としてかわいがられた。
そのように、猫の歴史を学んだ。
Code for Catの藤本さんからネコリパブリック首相の麻花さんを紹介してもらった。
猫カフェに通っていた頃から大阪ネコビルのことは気になっていた。
そのオーナーである麻花さん。
ものすごくパワフルな存在だった。
ミーティングするたびに巻き込まれた。
ネコリパ首相の麻花さん。とてもいい写真写り。
もっと協力したいと思った。
保護猫活動のことを知っていった。
ネコリペーパーを読んで、
TNRやりんご猫、さくら猫といったキーワードについて理解していった。
ネコビルを5Fまで制覇した。
大阪にあるネコビル。猫好きにとっての聖地。
ネコリパお茶の水店に担当しているカメラを置かせてもらった。
ネコリパお茶の水店にて見守りカメラ設置。
Code for Catとネコリパと一緒にミーティングを重ね「ネコシッターロボ」を考えた。
ネコリパ建国記念日には池袋店にも行って記念バッジをもらった。
2月2日はネコリパ建国記念日。3周年。
そのように、猫のことについて深く知るようになった。
最近では、猫カフェに行って猫と触れ合うと、どの猫が撫でさせてくれるのか、分かるようになってきた。
大人の猫は寛容だ。
膝の上に乗られたらメロメロだ。
お腹をワシワシしてあげると喜ぶ。
猫を知り、猫に触れ合うと、もう後戻りはできない。
猫の事が自分事になってしまうのだ。
猫が人間と幸せに暮らすにはどうすればよいのか?
考えてしまうのだ。
本来であれば、去勢せず、のびのびと人間社会と交わらせてあげたい。
だけど、交通量の多い都心部では、外に出すと車に轢かれる危険性が増す。
去勢していない野良猫を放っておくと、どんどん増えて、殺処分されてしまう。
殺処分がかわいそうだとボランティアで活動している人は多い。
そのおかげで、昔に比べたらずいぶん殺処分される猫の数は減った。
しかし、まだ年間で7万頭近くの猫が殺処分されている。
犬の5倍くらい殺処分されている。
殺処分は、猫をケージに入れて二酸化炭素ガスを充満させて窒息死させる。
その後に焼却処分する。
保健所の人たちも殺処分をしたくてしているわけじゃない。
保護された猫を引き取れる人がいれば殺処分しなくて済む。
飼い主がきちんと去勢や避妊処理をしてあげれば、猫が増えすぎて多頭崩壊することもない。
最近は高齢の飼い主さんが亡くなって、多くの猫が残され多頭崩壊が起きるケースが増えているらしい。
ネコリパ大阪も多頭崩壊の猫たちを引き取って始まったらしい。
猫は素晴らしい。
猫は僕に無償の愛を差し出してくれる。
僕を癒してくれる。
猫を撫でると癒される。
猫を見ているだけで癒される。
猫の寝顔を見ているだけで癒される。
だけど、猫と人間が一緒に暮らすには乗り越えなければいけない壁がある。
その壁は、猫の事をもっと多くの人が知れば解決できるものだと思う。
猫を野放しにせず、地域で家庭で管理してあげることで、猫も人もずっと幸せに暮らせると思う。
だから、僕は本当に微力だけど、猫の事をもっと多くの人に知ってもらう活動をする。
この文章が一人でも多くの人に届いて、一人でも多くの人が猫の事で行動してもらえるよう、活動する。
あなたも、猫の事を知って、猫と触れ合ったら、もう後には戻れない。
よろしくお願いします。