NO PROBLEM マークを発行して使えるB品を定価で販売したい
NO PROBLEM マークを発行して使えるB品を定価で販売したい
きっかけは7%
2011年、私は新婚旅行先のインドで出会ったグラスに一目惚れをし、夫と共に輸入販売の仕事を始めました。輸入卸業について全くの素人だった当時、一つだけ目標を決めました。それは、「このグラスを一生をかけて販売し続けよう」ということでした。
しかし、2年の準備期間を経てようやく日本に入荷したグラスは傷が多く、日本のお店に出荷できるものは半分に満たない状況。しかしその後、インドの工場に毎年通いながら、日本のお客さまの求める品質について説明し続け、徐々に品質は良くなっていきました。
ようやく、入荷した商品の80%を出荷できるくらいになった頃、メーカーの品質管理の部長さんから言われたのが、「工場で生産したグラスのうち、日本向けに出荷できるのはたったの7%だ」ということでした。

毎年インドに赴き、メーカーの品質管理チームと品質基準のすり合わせをする
厳しすぎる日本向けの特別検品
要は、日本へ輸出するものにだけ特別に厳しい検品をし、合格したものだけを送っているのです。
もちろん残りの93%はインド国内を始め、アメリカ、ヨーロッパ、アジアの他国で問題なく販売されるため、無駄になることはありません。とはいえ、7%というのはあまりに低すぎる数字です。仮に私が3,000個のグラスを注文したとすると、4万個以上のグラスを検品しなければなりません。
自分が求めてきた品質が、他の国とは比べ物にならないほど厳しいと実感したと同時に、これから先ずっと販売し続けていくことを目標としているのに反して、サステナブルな関係性ではないと思うようになりました。

日本向けの厳しい検品を経て届いたグラス。ここからさらに国内検品を行う。
問題のないB品を定価で売り始め、展覧会開催
インドのメーカーが日本の要望を受け入れて検品の努力をしてくれたように、日本でも小さな傷に対してもっと寛容になる努力をしたいという思いから、私は倉庫に溜め込んできた使えるB品をNO PROBLEM 品(NP品)と名付け、定価で売ることを考えました。あえて値下げをしないことによって、私にはNO PROBLEM だけど、どうですか?と問いかけることになると思ったのです。
自社倉庫で説明しながらの直販売、イベントへの出店などを続けるうちに、共感してくれる方々があえてNO PROBLEM品を選んでくれることも増えました。また、同じ悩みを抱えているメーカーやお店があることも分かってきました。
そして2017年に、「NO PROBLEM展」という展覧会を企画。メーカーや、小売店、問屋など、様々な会社(または個人)の品質基準に対する考え方を取材しました。 GOOD DESIGN MARUNOUCHI(東京)とKIITO(神戸)の2拠点を巡回、7,000名を超える来場者がありました。
展覧会への反響は大きく、「商品がお店の棚に並ぶまでに、沢山のB品が出ていることを初めて知った」とか、「自分にとっては全く問題ない程度だった」「NP品を定価で買ってメーカーを応援したい」などの声を多くいただき、次はNP品を定価で流通させる仕組みを作ろうと決意をしたのです。

2017年 NO PROBLEM 展 公益財団法人日本デザイン振興会協力のもと、GOOD DESIGN MARUNOUCHI(有楽町)にて開催。

メーカー、問屋、小売店など、全11社が参加した。

展覧会に合わせて発行したタブロイド NO PROBLEM Vol.01&02
その先へ。NO PROBLEM COMMITTEE 立ち上げ
NP 品を定価で販売し、買える機会を作るべく2019年10月にNO PROBLEM COMMITTEE 及び、一般社団法人NO PROBLEMを立ち上げました。COMMITTEE が企画(ブレーン)で、一般社団法人が事務局(手足)という関係です。NO PROBLEM COMMITTEE の役割は、大きく分けて以下の3つあります。
1)NO PROBLEM store 企画とNPマーク発行
2)NO PROBLEM WEB メディア運営
3)NPグッズの制作
1)NO PROBLEM store 企画とNPマーク発行
NO PROBLEM COMMITTEE ではNPの考えに賛同するショップやギャラリー、美術館などと一緒にPOP UP型のNO PROBLEM STORE を企画、運営していきます。NP品の定価販売だけでなく、各品について「品質」を切り口とした展示を行います。どんなものでも、作る過程で傷やブレは必ず発生すること、それはどんな時に、どのように起こるのか?を説明し、それらを受け入れていこうと提案するお店になります。
NO PROBLEM STORE で販売されるNP品には、全てNO PROBLEMマークを添付します。このNPマークには、マークを使う会社の名前が入るところがミソです。NPマークを通して、誰がNO PROBLEM と言っているかが分かるデザインになっているのです。NPマークには、JISマークのような統一基準はありません。売り手と買い手があらゆる製品の品質基準は多様であることを受け入れた上で、その考えに賛同し、自身の価値観で購入したり販売したりすることを目指しています。

NPマークのデザイン。下部にはマークを使用するメーカーの名前が入っています
NO PROBLEM STORE だけでなく、メーカーが自身の販路でNP品を販売する際にもこのNPマークを添付することで、マークが入り口となり、なぜ定価販売であるかの理由とそのコンセプトをお客様に伝えます。
2)NO PROBLEM WEB メディア運営
「品質基準」を切り口としたインタビューをアーカイブ化して行きます。検品には統一基準があるわけではなく、作り手や送り手それぞれの基準で選別をしています。その裏にある考え方を知ると、良し悪しは絶対ではないことに気がつきます。個々の価値を認め寛容になること。そして、自分にとっては「NO PROBLEM(問題なし)」と受け入れることができたら、少しだけ自由になれそうです。そんな世界を目指して、様々なメーカーやお店などが考える「品質基準」について聞いていきます。
3)NPグッズの制作
世の中のNP品やNP素材、リサイクル素材、デッドストック素材などを使いながらオリジナルグッズを作ります。第一弾はリサイクルポリエステルで作られたTシャツブランド BRING のNP品を使ったオリジナルTシャツです。試作段階で作られたBRINGTシャツ(バージンPET素材のデッドストック品)に、NPロゴをプリント。リターンにもなっていますので、ご覧ください!
ご支援いただいた資金の用途
これまで任意団体だったNPプロジェクトチームですが、昨秋にNPコミッティと、運営事務局となる一般社団法人を立ち上げました。まずはウェブサイトの立ち上げと運営にかかる人件費に使わせていただきます。また、NO PROBLEM store のPOP-UPを行う際の展示什器の制作、パネルやチラシ印刷費、取材費、などに使わせていただきます。
NO PROBLEM WEB 制作費 30万円
NO PROBLEM store@21_21 関連費用 20万円
(什器制作、パネル制作、英訳、運搬費)
NO PROBLEM store@パスザバトン表参道 関連費用 15万円
(什器調整、パネル制作、運搬費)
クラウドファンディング手数料 8万円
リターン品送料 7万円(約100件×700円)
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合計 80万円
直近のNO PROBLEM store 開催予定
2020年2月19日〜3月11日 NO PROBLEM store @ 21_21
場 所:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
出店者:SIWA|紙和、うなぎの寝床、tamaki niime、MARUGO、Awabi ware、VISION GLASS JP
2020年3月19日〜4月12日 NO PROBLEM store
場 所:パスザバトン表参道店
出店者:VISION GLASS JP 他
NO PROBLEM COMMITTEE メンバーについて
コミッティーには、様々な人が関わっています。立場はそれぞれですが、 NO PROBLEM の理念に賛同し一緒にプロジェクトを進めているメンバーです。

コミッティーメンバーで、インド・ムンバイへ。 硝子メーカーと建築家への取材を行いました。
- 小沢朋子(フードデザイナー・VISION GLASS JP 代表)
- 高橋孝治(プロダクトデザイナー・クリエイティブディレクター)
- 國府田典明(VISION GLASS JP 代表)
- 吉田佳代(編集者)
- 板垣潮美( VISION GLASS JP 広報)
- 原田環(カワイイファクトリー)
- 中山真理(カワイイファクトリー)
- 木下洋二郎(プロダクトデザイナー)
- 川口真沙美(日本デザイン振興会・プロデューサー)
以下は、発起人の一人である、私(小沢朋子)のプロフィールです。
早稲田大学応用化学科卒業後、千葉大学大学院にてデザインを学ぶ。インテリアデザイナーとして剣持デザイン研究所に勤務、ホテルやオフィスの空間デザインに携わる他、携帯電話のプロダクトデザインを行う。2010年フードデザイナー「モコメシ」として独立。「食べるシチュエーションをデザインする」をコンセプトに飲食店向けのメニュー開発、広告のスタイリング、ケータリングのほか、食を絡めたインスタレーション作品の制作を行う。2018年2月からSHISEIDO THE TABLES のフードディレクターを務める。著書に「モコメシ おもてなしのふだんごはん」(主婦と生活社)、「大人もサンドイッチ」(グラフィック社)。
2013年、インドのVISION GLASS の輸入販売をはじめ、インドと日本の品質基準の差を痛感。 NO PROBLEM PROJECT を國府田典明と共に立ち上げる。
最後に
「No problem!」
それは、インド人が口癖のように言っていた言葉でした。
ちょっと傷がある。
ちょっとムラがある。
ちょっと他のものと違う。
そんな小さな差異に対して。
No Problem!
と言ってみよう。
そうすると、今まで受け入れられなかったことに対して、
少しだけ寛容な気持ちになりませんか。
その、ちょっと前向きな気持ちを胸に、
日々を過ごすことができたなら、
なんだか楽しいと思うのです。

インドの小売店でグラスの品質を現地調査。ノープロブレムでしょ〜!とツッコミが入る。
ご支援のほど、何卒よろしくお願い致します!
■特定商取引法に基づく表記
- 事業者
- 一般社団法人NO PROBLEM
- 運営責任者
- 國府田典明
- 住所
- 東京都台東区三筋2-14-1 小市ビル2F 國府田商店内
- 連絡先(電話番号)
- 05035976852
- メールアドレス
- access@noproblem.or.jp
- ホームページ
- https://www.noproblem.or.jp/
- 特典(商品・サービス)の価格
- 送料・税を含みます。詳細は特典ごとの記載の通り。
- 申し込み期限
- プロジェクトページ上部に目標金額と併記記載の通り。
- 支払方法・支払時期
-
・クレジットカード決済(Visa/Master)・クレジットカード決済(JCB)・楽天ペイ・コンビニ/銀行ATMでの支払い(Paidy決済)
・当プロジェクトにて提供する特典(商品・サービス)にお申し込みいただいた時点で与信が行われますが、プロジェクトの募集期限までに目標金額に満たない場合にはプロジェクトは不成立となり、お客様へのご請求は発生致しません。募集期限までに目標金額に達し、取引成立となった場合にのみ、募集期限の 到来をもって決済が行われます。
・クレジットカード決済、楽天ペイの場合、お申し込みの時点で与信枠を確保し、お申し込み月の末日またはその翌営業日に決済が行われます。
・デビットカードやプリペイド式クレジットカードのご利用はお勧めしておりません。デビットカードを利用された場合は、特典(商品・サービス)にお申し込みいただいた時点で引き落としが行われますので、ご注意ください。プロジェクトが不成立となった場合には後日、提携金融機関を通じて返金が行われます。また、プリペイド式クレジットカードについては、与信と支払の実行について、通常のクレジットカードとは異なるタイミングで行われることがありますので、各カード会社のガイドラインにてご確認ください。
・コンビニ/銀行ATMでの支払い(Paidy決済)の場合、プロジェクトの募集期限到来月の翌月27日までに、コンビニまたは銀行でお支払いください。口座振替の場合は27日に引き落しとなります。コンビニ払いの場合最大390円(税込)、銀行振込の場合は振込手数料をお客様にご負担いただきます。口座振替の場合、支払手数料は発生いたしません。
※ただし、開催期間を延長した場合は以下の通りです。
開催の延長はプロジェクトが目標金額に達し取引成立が確定されている場合のみ行われますため、延長前に支援した方は当初予定していた終了日の翌月のお支払いとなります。延長後に支援した方は、延長後の終了日の翌月となります。 - 引渡時期
- 募集期限までに目標金額が集まった場合に当プロジェクトは成立し、プロジェクトオーナーは集まった資金を元手に特典(商品・サービス)を支援者に提供する義務を負います。特典(商品・サービス)の引渡時期は、特典(商品・サービス)欄の記載の通りです。
- 返品・キャンセルについて
- お申込みをキャンセルする場合には、申込期限の2営業日前の日の午後6時までに、その旨をきびだんご事務局( cs@kibidango.com )までメールでご連絡ください。
※ただし、キャンセルのお申し出があった時点において、当該商品またはサービスにつき目標数量以上のお申込みの意思表示がされており、かつ、当該キャンセルを認めると目標数量を下回ることとなる場合はキャンセルすることはできません。
(詳細はユーザー規約をご覧ください)
※ただし、開催期間を延長した場合は以下の通りです。 延長前の終了日までに支援した方は、当初設定されていた終了日の2営業日前の日の午後6時までに、その旨をきびだんご事務局( cs@kibidango.com )までメールでご連絡ください。また当初終了日~2営業日前までの間の支援分はキャンセルができませんのでご了承ください。