【熊本地震】 ダンボールで避難所にこどもの居場所をつくりたい!

【熊本地震】 ダンボールで避難所にこどもの居場所をつくりたい!

【熊本地震】 ダンボールで避難所にこどもの居場所をつくりたい!

東日本大震災に被災し、実家のある気仙沼市で始めた支援活動の経験をもとに、震災時にお世話になった九州の方々に恩返しがしたい。 「ダンボックス」は、避難所や仮設住宅の方々の声を聞きながら、ダンボール製の間仕切り・家具を提供する活動を通じた試行錯誤と改良の結果、生まれました。 熊本地震の震災直後の混乱が多少落ち着き、避難所での生活が長期化するタイミングで、早急に住環境の快適化、発育途上で繊細なこどもの居場所(=シェルター)を確保する必要があります。 どうか皆さまのご協力をお願いいたします!


東日本大震災で生まれました



house publsihing は、東日本大震災の発生により、イスラエル渡航を断念した建築科の学生が、出生地である宮城県気仙沼市を中心に始めた小規模な支援活動から生まれたさまざまな取り組みの総称です。


気仙沼市内避難所のダンボール間仕切り


ダンボールで間仕切りをつくる活動を通して、避難所や仮設住宅の方の声を聞き、試行錯誤と改良を重ねた結果、ダンボール製仮設家具「ダンボックス」が生まれました。

支援活動のなかで、九州のボランティアの方々に多大な協力いただいたことが、いまの活動につながっています。

大学を出たあとは奈良に拠点を移し、これらの経験を伝えるために各地で「ダンボックス」を使ったワークショップ等の普及活動をしてきました。


あいちトリエンナーレ2013 キッズトリエンナーレでのワークショップ「ダンボールでサバイバル!」



あいちトリエンナーレ2013 キッズトリエンナーレでのワークショップ「ダンボールでサバイバル!」

せんだいメディアテークにて行ったワークショップ「ダンボールでオリジナルスツールつくろう!」


奈良県立図書情報館で行ったワークショップ「魅力的な本棚をつくる」

大阪難波の まちライブラリー@大阪府立大学 で行ったワークショップ「ダンボールでオリジナル本棚をつくろう! in なんば」


埼玉県川口市の文化施設メディアセブンで行った親子向けのワークショップ「ダンボールでオリジナルのスツールをつくろう!」


ダンボックスの特徴



棚として使用する場合



スツールとして使用する場合


【材質と機能】

☆ダンボックスは、「コルゲートコアダンボール」という特殊なダンボールでできています。

☆見た目はシンプルなボックスですが、使う向きや組み合わせ方によって、「スツール」「こども用ベッド」「勉強机」「本棚」「おもちゃ箱」「引っ越し用運搬ボックス」など、様々な使い方ができます。


ボンドだけで組み立てられます。


だれでも簡単に組み立てられます。


【特徴】

☆組み立ては、木工用ボンドのみでだれでも簡単にできます。

☆強度に優れ、スツールとして使用する場合、80kgの方が座ってもビクともしません。


角はきれいなアールを描く


【5つのポイント】

☆ご高齢の方など、立ち上がるときに椅子に手をあてることが多いですが、角がアールを描いているので、そこに手をあてることによって、重心が外側にブレることなく、安全に立ち上がることができます。また、座るときにこすれやストッキングの伝染などを防ぎます。

☆やわらかい紙素材でできていて軽量なため、誰でも簡単に持ち運びでき、床面を傷つけることなく、畳や絨毯の上でも安心してお使いいただけます。

☆棚として使用するときは、重い本をいっぱいに入れて積み上げても大丈夫なので、こどもの絵本コーナーなどに最適です。

☆通常のダンボールのように断面の孔が貫通しておらず閉じているので、害虫の温床になる心配もありません。

☆100%リサイクル可能


いまこそ、役立てたい


熊本地震の被害が甚大化するなかで、避難所生活が長引くことが予想されます。

震災直後の混乱が多少落ち着いたこのタイミングで、早急に住環境の快適化、発育途上で繊細なこどもの居場所(=シェルター)を確保する必要があります。

なぜなら、混乱を極めた震災直後の避難所では「物資の平等配布」「境界線の厳守」が絶対的なルールとなり、そのような状況のなかで、無理に間仕切りを設置しようとすれば、いさかいの元になるからです。

また、避難所の「お隣さん」は、必ずしも「赤の他人」ではなく、顔見知りだったり、親戚だったり、ご近所さんだったり、「共に生き抜いてきた仲間」だったりします。

間仕切りを設置することは、そういった人との間に「壁」を設けることでもあるため、「間仕切りが欲しい」ということを、お隣さんを前にしては、なかなか訴えにくいものです。

私自身、東日本大震災の避難所まわりを通して、緊密な関係性でバランスを保ってきた避難所に「間仕切り」を設置することが、いかに心情的に難しいことか体験してきました。

そこで、「家具」という機能を付け加え、心情的に負担なく設置できる間仕切りとして、ダンボックスを開発しました。



混乱を極めた震災直後の避難所は、どこかの段階で、再整備もしくは、新設・移転する必要があります。いわば避難所の新陳代謝です。

東日本大震災では、震災から1カ月ほどで、避難所の大整備・移転・新設が多く見られました。

そのタイミングにあわせて、「ダンボックス」を提供できれば、不要ないさかいを避けつつ、快適な住環境をつくることができると考えています。

その際、状況を見つつですが、ただ提供するだけではなく、制作の過程で避難所や仮設住宅のご近所付き合いを円滑にし、こどもの情操教育としても有効に機能するよう、ワークショップを開催します。

なぜなら、誰でも製作でき、簡単に持ち運べるダンボール家具の真価は、こういった「コミュニケーション支援機能」にあると考えるからです。



宮城県仙台市の仮設住宅でのワークショップ「ダンボールでベッドをつくろう!」

宮城県仙台市の仮設住宅でのワークショップ「ダンボールでベッドをつくろう!」


ダンボールの魅力

ダンボールの魅力は、一言でいえば、「強くて弱い」ことにあります。

流動的でデリケートな避難所や仮設住宅といった住環境において、ただ頑丈なだけの家具や、ただ処分しやすいだけの家具は必要とされません。

その両方が、絶妙なバランスで必要とされる場所なのです。

さらに言うならば、たとえ仮の住まいであっても「魅力的な住空間」をつくることが誰にとっても大切なことと考えています。

また、余震が続くなかで、たとえ家具にぶつかったり、家具が倒壊するようなことがあっても、適度にやわらかい素材なので、ダンボール自体が凹むことで衝撃を吸収し、こどもの身の安全を守ります。

もちろん、仮設住宅等でも継続してお使いいただけますし、湿気を避けて丁寧にお取扱いいだければ、永くお使いいただけます。



最後に、もうひとつ大事なことが。

それが「処分」するときのことです。

避難所にはさまざまな物資が持ち込まれますが、その「最期」まで考えられているものは意外と少ないようにおもいます。

実地での試行錯誤のなかから生まれたダンボックスは、紙と接着剤のみでつくられているので、金具やプラスチック等の異素材を使用しておらず、手間をかけず簡単に100%リサイクル可能です。

仮に、今回用意するダンボックスを全て破棄するとして、ゴミ収集車一台にその全てが収まり、収集所に持ち込み資源としてリサイクルできます。
※その際、資源代金として得られる数千円は、活動報告資金の一部に充てさせていただきます。



協力:日本セキソー株式会社、コニシ株式会社

コニシ株式会社さまより、活動に必要な木工用ボンドをご支援いたいております。ありがとうございます!



今回、「ダンボックス」を活用して、熊本地震の避難所等にこどもの居場所をつくる活動を行います。

その費用として、資金100万円があれば、熊本市内の避難所や仮設住宅数箇所に、250台のダンボックスを提供することができます。

※急を要する活動ですので、募集期間の途中に資金が集まった場合は、即時活動を開始させていただきます。

※資金は、全額、「材料費」「資材の送料」「熊本までの旅費交通費」「事業報告経費」「避難所解消後の清掃費」として使用します。

どうかご協力をお願いいたします!