〜セルビアンナイト〜 食べてセルビアを知ろう!夏の味覚編
〜セルビアンナイト〜 食べてセルビアを知ろう!夏の味覚編
はちみつ収穫体験をしました
みなさまこんにちは。
旅する女将 橋本典子です。
ミツバチが減っているという話は耳にしますよね。 日常生活を送るうえであまり実感はありませんでしたが、昨年訪れたセルビアでは、市場でも牧場でも一般家庭でも、ありとあらゆる場所にハチが飛び回っており、日本の蜂と蚊と蠅すべて足してもかなわないほどの印象。たしかに日本は少ない、と感じました。
セルビアで1週間蜂をはらいのけつづけ恐怖心が和らいでいたところ、養蜂家の知人ふたりが、多くの方にとれたての蜂蜜の美味しさを知ってほしい!と3月からはじめた講座に参加しました。

ひとつの巣枠に最大で2kgほどの蜜が溜まります。満杯になった六角形の枠には蜂が蓋をするので、その部分を専用の道具で開けて遠心分離機にかけ、採蜜をします。
これは、農家さんや漁師さん、養鶏家さん、酪農家さんの話を伺ったときにも感じたことで、農家さんは土だけを見ているのではないし、漁師さんは森のことも考えている。養鶏家さんは田畑のことも考えている。酪農家さんも自然エネルギーのことも考えている。

まず巣枠を組み立てます

組み立てた枠に針金を渡します

電熱を通して針金とシートを密着させます
どこかで冷凍保存された巣枠から絞るわけではありません、ということで、初回は巣枠づくりから。参加者がトンカチやらドリルやら使って組み上げた枠に名前を刻印。初めて使う道具も多く、冷たいのやら暑いのやら、いろいろな汗をかきました。その枠はこれから湘南や三浦のミツバチさんのもとへ運ばれ、彼女たちの棲家となります。
いままで巣箱を見てもその中に居る蜂の姿ばかり見ていたけど、これからは枠も気になるような気がします。
各自がボトルもデザイン
採集回の採蜜は汚れてもいい服装で、ということで、やる気まんまんでツナギを持参。養蜂家のイメージで淡色を選んだのですが、蜂には赤が見えなのだそうす。赤でもよかったな。室内だけど(笑)

蜜をいっぱいに溜めた巣枠

採蜜のために蜂が閉めた蓋をとっているところ
ベタベタになりながら、熊って本当に蜂蜜を舐めにくるんですか?って聞いてみたり。関東には熊がいませんが、いちど味を覚えたら来るらしい。鎌倉では台湾リスが蜂の子を狙うとか。
ほかにも、養蜂の経済貢献は蜜よりも受粉のほうが高いこと。開花時期と農薬散布の関係でリンゴの花の蜜を集めるのを難しいこと、ミカンの花は受粉すると種ができてしまうので蜂を嫌う農家さんも居ることなどなど。蜂蜜について考えるということも、自然環境全体を考える入り口のひとつになるのだなぁ。


左が三浦産、右が大磯産
大磯の湘南ゴールド主体の蜜と、三浦のハゼが主体の蜜は濃度も風味も異なり、ワインでいうテロワールの違い。私がいいな、という生産者さんは土地によって生み出される味の違いを大切にされている方が多く、その特徴を生かした料理をつくらねばな、と自分の役割を考えることにつながります。

シリアルと蜂蜜、蜂の巣のパフェ
私は食べる人と生産者さんの真ん中にいる者として、つないだり、伝えたり橋渡しをしていこう。
次は、いざ、蜜源(^^
