グローバリゼーションが良しとされる昨今、「真面目さ」や「言葉にしない文化」がネガティブに受け取られることもありますが、これらを併せ持つ日本文化には、他の文化には無い良さがあると僕は思っています。
本来は、雇われる側にいても雇う側にいても、生きがいを感じ、幸せに生きる人がマジョリティを占めていて良いはずのこの国で、自ら命を絶つ人の数は世代を問わず減る傾向を見せず、うつ病をはじめとする精神疾患にかかる人の数は増加の一途をたどっています。
学び方や働き方、そして愛の形の多様化まで認められるようになった昨今では、”幸せ” の形もひとりひとり違っていて良いはずです。それなのに、未だに私たちは「一億総中流時代」とか「家電三種の神器」とか、「大企業なら安心」と言われた、古い時代の価値観に縛られている気がします。
「僕(私)にとっての “幸せ” とは何なのか?」「どの道を辿れば本当の生きがいが感じられるのか?」 が分からなくなり、道に迷う人が多いのは、「地図」が無いからではないか。であれば、能力や向上心を持つ人が無駄に迷わないための「地図」を創ればいい。そう僕は考えました。その地図が「未来スケープ」です。
「未来スケープ」の事業内容
「未来スケープ」は以下の2つを事業として行うことでミッションの達成を目指します。
1. 人生を見渡す地図「未来スケープ」の提供(人生シェアリング事業)
2. 社会人との接触機会の提供(メンタリング/マッチング事業)

「未来スケープ」システムフロー
「人生シェアリング事業」について
「未来スケープ」の根幹を成すのが人生の地図「未来スケープ」の構築と提供(人生シェアリング事業)です。人生シェアリングのためのインタビューでは、孫正義さんやイチローさんのようなスーパースターではなく、普通の人たちインタビューし、そのコンテンツをデータベース化してWebで公開します。7年間で1000人のインタビューを集めることを目標にしています。
インタビューでは抽象的な「仕事内容」より受け手の考え方にフォーカスすると共に、データベース化に役立つ定型的な質問セットに対する回答も収集します。
<質問項目の例>
- なぜその仕事を選んだのですか?
- その仕事を選んだ時、ご両親はどのような反応をしましたか?
- もしご両親の意向に反した選択だった場合、どんなコミュニケーションを取りましたか?
- (本当はやりたいことがあったがご両親の意向などで今の仕事をしている方に) その選択について今どう思っていますか?
- 社会人になって、学生時代にイメージしていたこととの違いは何ですか?
人生シェアリング データベースの主な機能(12月以降に順次リリース予定)
1000人分のインタビューに基づくデータベースである「未来スケープ」は、自分と状況等が似ている人を探す(条件検索)、自分に役立つ可能性の高いインタビューを簡単に見つける(レコメンド)、など、その時点でのユーザーのニーズを満たすさまざまな機能を搭載予定です(12月以降に順次リリース予定)。
<条件検索機能>自分と近い人の体験談を読むことができます。検索条件としては、出身地、勤務地、性別、職業、社会人歴、転職歴、年齢、親の職業、等が設定できます。
<レコメンド機能>各ユーザーが指定する条件に合わせてお奨めインタビューをレコメンドします (サービスローンチ後、12月にリリース予定)。
「メンタリング/マッチング事業」について(10月以降に順次ローンチ予定)
<メンタリング事業>就職、転職、その他の人生の転機で迷った時に、「未来スケープ」のメンターからのメンタリングを受けることができます (有料サービスとして10月にローンチ予定)。
<マッチング事業>インタビューを読んで「この人に会いたい!」と感じた場合、「話しを聞きたい」ボタンをクリックすることでその人に会いに行くことができます (有料サービスとして11月にローンチ予定)。
「未来スケープ」のビジョン〜日本中から「愚痴」が消えた未来〜

「未来スケープ」は人生シミュレーションの機会をもっと広い世代で増やします。
僕は食べ歩きが大好きで、ワインを飲みに行ったり、焼き鳥を食べに行ったり、いろいろなお店に行くのですが、飲みに行くと隣の席から「愚痴」や「他人のうわさ話」が聴こえてくることが多いことをとても残念に感じてきました。
お酒を飲んで酔っ払った時に、職場や家庭の愚痴ではなく、将来の夢や幸せを熱く語れる人を増やしたい。これこそが「未来スケープ」が考えるあるべき未来の日本です。
就活生だけではなく、小中高校生、そして既に一度は就職した社会人まで含めて、もっと多くの日本人が自分の人生を "自分ゴト" として捉えるようになり、自ら選択した実感をもって充実した人生を生き、そして愚痴の少ない世の中になっていたら僕たちはとてもうれしく感じます。
共同発起人について
「未来スケープ」では僕に加え、2名の共同発起人がいます。これまで数年に渡って当プロジェクトについて一緒に議論してきた2人のプロフィールもここで紹介します。
東京都出身。高校卒業後、スペイン、米国へ留学。日本人学校教員を経て帰国後、ソフトハウスに就職。黎明期におけるインターネット普及を目的とした全国協同組合の設立に携わる。その後、PCパーツ商社での米国勤務等を経て、2003年からエストニア投資庁、ならびにエストニア政府観光局を所管するエンタープライズ・エストニアの日本支局長を務め、電子政府をはじめ、来るべきデジタル社会の啓蒙活動を行なっている。
2014年、エストニア共和国大統領よりテッラ・マリアナ勲章の叙勲を受ける。
ルクセンブルク大使館・貿易投資事務所 Executive Director
松野百合子
日本・ルクセンブルク間の貿易投資交流を促進する政府機関、ルクセンブルク貿易投資事務所東京オフィスのエグゼクティブ・ディレクター。
1996 年に在日ルクセンブルク大公国大使館に入所し、1999年より経済・広報担当部長、2005年に籍を経済省に移し現職に。 在日ルクセンブルク大使館に勤務する以前は、広報代理店IPR (現ウェーバー・シャンドイック) にてウォルト・ディズニー・スタジオ・ホームエンターテイメント等の外資系企業の日本向け広報担当の後、米独合弁分析機器メーカー、フィニガンMAT (現サーモ・フィッシャー) にマーケティングマネージャーとして転職。その後、マーケティング コミュニケーション コンサルタントとして独立し、インターFM開局PR企画/制作などを請け負う。 立教大学 文学部英米文学化科卒業 (在学中、米サウス大学にて社会人類学を1年間履修)。
趣味は読書、映画、音楽、ワイン、ヨガ、旅行など。もっとも時間を注いでいるのは10年前に始めたバイオリンとアマチュアオーケストラ。 現在、大学生と高校生の子供2人の子育て中。
最後に 〜このクラウドファンディング自体が「未来スケープ」の地形の一部になります。〜

長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました!
僕は今年で43歳ですが、この歳になっても今でも毎日「どうしようかな〜。」と迷いながら生活しています。充実感と希望に満ちた1日もあれば、とても不安な1日もあります。
まだまだ発展途上の僕自身の体験談も将来的には「未来スケープ」の1部になるはずなので、クラウドファンディングがスタートした後にアップしていく「活動報告」などでできるだけ皆さんと共有していこうと考えています。
今回僕がクラウドファンディングを利用しようと考えた理由は2つあります。
1つ目の理由は、僕自身がクラウドファンディングを起ち上げることで、「行動を起こすことは何よりも大切で、そして行動は誰でも起こすことが出来る」と実感を持って伝えられると考えたこと。僕の環境や状況が特別だから「未来スケープ」をスタートできたわけではなく、誰でも使えるクラウドファンディングの仕組みで初期の活動資金を調達すれば、「意志と行動が大切」ということが説得力をもって伝わると考えたのです。
そして2つ目の理由は、僕の友人・知人以外のもっと多くの人にこのプロジェクトについて知ってもらい、みんなでプロジェクトを作り上げていく「共創」のプロセスに巻き込みたいと考えたことです。
「未来スケープ」には「アドバイスしない」「恣意的、扇動的にはしない」という基本ルールがあります。
自分の人生を生きられるのは、他の誰でもない自分だけ。何らかのボタンの掛け違えから他人の人生を生きてしまい、臨終の時に後悔しないようにという僕自身の思いを、多くの人と共有したい。そして僕自身もこの活動を通じて、多くの皆さまからのインプットを貰い、それをまた社会に還元していけたらとても嬉しいです。
「未来スケープ」を経由して、僕と同じように「みんな同じじゃなくても良いんだ」(※ ただし、和を乱すという意味ではなく、むしろ違っているお互いを尊重すること) と考える人が増えたら、日本全体がもっと逞しくなっていくだろう、と信じています。
「未来スケープ」のサイトオープンは8月末〜9月を予定しています。まずはどんどんインタビューをして公開していくことに注力しますが、10月以降順次、条件検索やリコメンド機能、そしてメンタリングサービスなどもリリースしていく予定です。
こんなサービスが世の中にあったらいいな、自分が若い頃にもあったらよかったな、自分の経験を若い世代や同年代の人々と共有したい、お子様との会話の種にしたい、等々…どんな共感でも構いませんので、共感してくれた方は是非ご支援のほどよろしくお願いいたします! 必ず責任をもって実行します。