みなさまこんにちは。
旅する女将 橋本典子です。
典子食堂は「東北の食材で世界の家庭料理を食べる会」。
メインとなるセルビア料理にあう食材を気候風土が似た東北の地で探し、復興支援の一助となることを志しています。
2015年に食材フェアをとおして岩手県のくずまき高原牧場を知り、牧草を食べて育ったグラスフェッドの牛ならではの牛乳とチーズの味に感銘をうけ、たびたび足を運んでいます。
今回は出産期にしか味わえない「初乳豆腐」を訪ねて積雪2mを超す葛巻を訪ねてきました。
「岩手県くずまきまち まきばのWinter グランピング」モニターツアー
2月11日㈯からの2日間、「岩手県くずまきまち まきばのWinter グランピング」モニターツアー参加という形の滞在。
「いわて農縁カレッジ」のツアーに合流させていただき、憧れのコテージ泊。
スケジュールは以下のとおり
2月11日
15:00 チェックイン
*フリータイム
*雪灯りづくり体験
*スノーチュービング
18:00 スペシャルディナー(コテージ2号棟)
19:00 一夜限りのアイスバー
2月12日
7:00 朝食(プラトーレストラン)
9:00 スノーアクティビティ
*スノーシューでのまきばのお散歩
*羊小屋で羊の赤ちゃんを見よう
*雪上車乗車体験
11:00 チェックアウト
バケツとスコップで雪灯りづくり体験。
思わぬところで、災害ボランティアでの雪かき経験が役に立ちました。
雪を詰めた逆さにしたバケツを逆さにし、プリンのように立った根元に穴を掘ってロウソクを灯すと幻想的な灯りになります。
くずまき町のみなさんが前日吹雪にも拘わらず、歓迎の意味を込めて100個ほどつくってくだった(じ~ん・・・)
列の端に旅行者の灯りも連なりました。
「スノーチュービングやりますか?」と尋ねられて「??」でしたが、タイやチューブによる雪山すべりのことでした。
おっかなびっくり参加しましたが、見ため以上のスピードにスリル満点!
夕暮れの明かりが残っている間、それぞれが何回か楽しみました。
スペシャルディナー
県外に出すものはA級品まで。特急品は葛巻町まで来なければ味わえないんです。
夕食は白金高輪のレストランNORI秋元シェフと、くずまき高原牧場の五枚橋シェフによるスペシャルディナーは、牧場ならではの、肉とチーズを贅沢に使った垂涎のメニュー揃いでした。
もちろん、これを食べに来たのよ!という初乳豆腐もありました。
ANTIPASTO
くずまき高原牧場の練りたてモッツァレラチーズ
自家製 高原牛ネックの燻製
~遠野産水わさびと牧場ヨーグルトのソース 牧場山ぶどうクリームチーズディップを添えて~
初乳豆腐
~おぼろ風、岩手県産の特製オイル添え~
PASTA
郷土料理「そばかっけ」の牧場肉味噌ラザニアとピッツォッケリのオーブン焼き
PRIMO PIATTO
くずまき「風」ワインの牛コンソメスープ
自家製ブイヨンとくずまきワイン「風」の特製スープ
SECOND PIATTO
くずまき高原牛ジャージー種イチボ肉のローストビーフ
~牧場ゴーダチーズのフォンデュがけ 葛巻町産根野菜のグリルを添えて~
高原牛テールの赤ワイン煮
~自家製パスタ添え~
DOLCE
牧場牛乳の濃厚なババロアと山ぶうどう入り牧場ティラミスの盛り合わせ
TODAY'S KUZUMAKI WINE
さくらスパークリング(ロゼ・中口)
風(白・辛口)
澤登(赤・辛口)
くずまき高原牧場の練りたてモッツァレラチーズ
自家製 高原牛ネックの燻製
初乳豆腐
郷土料理「そばかっけ」の牧場肉味噌ラザニアとピッツォッケリのオーブン焼き
くずまき「風」ワインの牛コンソメスープ
くずまき高原牛ジャージー種イチボ肉のローストビーフ
高原牛テールの赤ワイン煮
二次会は一夜限りのアイスバー
かまくら初体験。意外と寒くない。
三次会
二次会は一夜限りのアイスバー。
三次会はシェフやくずまき町のスタッフの皆さんと合同で深夜まで盛り上がりました。
この日、5時起きで岩手入りした私も早く寝ようと思いつつ12時過ぎまで話し込んでしまいました。
お楽しみはこれからだ
牧場の朝。
ふつかめの朝食も夢のよう。
SPECIAL BREAKFAST MENU
くずまき高原ボ工場ミルクで作ったオリジナルブレッド
バゲット、ミルク食パン、手作りバター、クリームチーズ、山ぶどうクリームチーズ、山ぶどうジャム
色とりどりの野菜盛りとスクランブルエッグ
クリームチーズのシーザーサラダドレッシング、にんじんドレッシング、りんごドレッシング、
ハニーマスタードドレッシング
岩手県産ごぼうの繊維たっぷりポタージュスープ
日本でこんなに美味しい乳製品が食べられるなんて・・・といつも呟いてしまう味。
ここのフレッシュチーズやヨーグルト、牛乳は泣きそうにうまいんです。
クリームチーズ、山ぶどうクリームチーズ、山ぶどうジャム
干し柿ののったヨーグルト
たっぷり朝食を摂ったあとは、しっかり着こんで、地元のひともなかなか体験したことがないというアクティビティーへと向かいます。
まずは、洋式の”がんじき”スノーシューを装着
2mの積雪の上をぱたぱたとお散歩
目的地は羊舎
羊は品種改良がすすんだ動物で、野生はほとんどいないのだそう。
こちらで飼育されているの皇室の御用牧場から譲り受けた子孫たち。顔の黒いサフォーク種は食肉用です。
野太い声で鳴いていますが、ここに居るのはほとんどがオンナのコ。オスは生まれてすぐに去勢され、ラム肉となる運命なのだそう。切ない。。。
人間の8倍の速度で成長し、1月のはじめに4kgで生まれた赤ちゃんはすでに8kgになっていました。
いつか実現することを願い、日本では入手がむずかしい羊や山羊のチーズもつくってもらえるといいなーと、何度もつぶやいてきました。
そして雪上車へ
ただただ「初乳豆腐」を食べるために出かけましたが、葛巻町のみなさんの心からのおもてなしに触れ、目の前に新しい扉が開ける旅となりました。
くずまき高原牧場は昨年の冬、夏、そして今回と3度目の訪問。
真っ白な冬と緑一面の夏、それぞれ違った顔をみせてくれますが、動物や植物の生き生きとしたいのちに溢れた魅力に惹きつけられます。
これはきっと、よそ者ならではの感覚だろうけど。
地方のひとは皆「ここには何もない」と口にするけれど、わたしにすれば「山があるじゃない!森があるじゃない!!」と心から思うのです。
生まれ故郷が高層ビルに蹂躙された身には叶わぬ、変わらぬ姿の故郷が、うらやましいんです。
くずまき町のみなさま、農縁カレッジのみなさま、ありがとうございました。
最後まで活動報告をご覧いただきありがとうございました。
今後とも精進してまいりますので、よろしくお願いいたします。