3月10日の夜行バスで出発し、14日までの4日間で岩手を旅してきました。
たくさんの再会と出会いに恵まれ、やさしさにふれた追悼と創生の旅。
今回はその旅行記のパート3、くずまき高原編です。
13日の18:00にJR東北バスで盛岡駅を発ち、道の駅くずまき高原に19:19到着。
福田パンを食べながらのバスの旅。
牧場から道の駅にお迎えをいただき、この日の宿泊は交流館プラトーにて。
2段ベッドの4人部屋をひとりじめ。
夕食はプラトーレストランで、くずまき高原牛特製手ごねハンバーグ。
ふんわり手ごねと肉の歯ごたえ、脂のほんのりした甘み。
こういうものは、ひとりで食べるべきではないな。
よろこびをわかちあう誰かがいないとな、と思いながらの夕食でした。
前日は夜の到着で周囲の景色がわかりませんでしたが、目覚めるとこの光景。
見渡すかぎりの牧場の朝。
翌朝、14日の朝ご飯。
写真右上、牛乳瓶のフタについた濃厚なクリームに注目!この牛乳をつくる牧場を見るためにここまで来ました。
バターの替りにパンに添えられてきたのはクリームチーズ。えっ?バターじゃないの?と戸惑いつつ載せてみたら、美味しい!!
このときわたし真剣な顔してたかもしれません。
やっぱり、ひとりで来てよかったのかもしれない、と思い直し。
牧場のみなさんは、しきりに、いまは雪解けと肥料の時期で汚くて臭いと恐縮してましたが、まったく、汚くも臭くも感じませんでした。
雪の上を吹いてくる風と、ほのかな草と土の香りで気持ちいい。
畜ふんはバイオガスとして活用しているそうです。
くずまき高原牧場は一般社団法人の公社で、全国の酪農家から仔牛を預かり、妊娠牛として返す事業が主体だそうです。
成長の段階に応じ、仔牛のうちは個室、少人数制(少牛数制?)で幼稚園のような5~6頭(だったかな?)の小屋、大きな牛舎へと社会性を身に着けさせながら移動していくのだそう。
どこの世界にも居るいじめっこに餌を独占されたりという、さまざまなトラブルを防ぐためだそうです。
つやっつやの仔牛。
耳に識別番号のタグは、まだありません。
乳牛と肉牛は別々に飼育され、青が肉牛、白が乳牛の牛舎。
乳牛は幼いうちに角を切るそうですが、肉牛さんにはついている。短命だから。。。
肉牛は黒毛和牛が主で、奥にちらっとホルスタインの雄も。
この時期は羊と山羊がベビーブームだそう。
ミルクをあげたら、そのあとずっと後をついてきた仔。かわいい。
顔の黒いサフォーク種。
かわいい。
でも、食肉用。
ラム肉好きです。
切ない。
食べるということは、命とむきあうこと。
そういうことなんだよね。
せめて料理するときは、余さず使い切る。
皿の上のものは、感謝して食べきる。
忘れずにいよう。
山羊の親子。
こどもたちと触れ合うために飼育しているそう。
ほっ。。。
でも、くずまき高原牧場でつくれば山羊のチーズもきっと美味しいはず。
ほかに、ふれあい用に飼育しているポニーとウサギもいました。
夏にまた来なければ。
昼食はパンハウスで焼き立てパンをイートイン。
奥が胡桃パン、左がクリームチーズ、右がハムロール。
特に美味しかったのが岩手産の胡桃!
なんじゃこりゃ、という味の濃さと、噛んだ時の口の中での割れ具合。
いままで外国産との味の違いを意識したことがありませんでしたが、これからは国産、できるならば岩手産を選ぼう。
午後は「奥田 政行シェフinくずまき~食からはじまる地域づくり~おいしいくずまき交流会」に出席。
メモとりまくり、写真とりまくりの圧巻の講演。バスを何時間も乗り継いで来た甲斐あるものでした。
「庄内を食の都に」という目標をめざして進んだ道のりや、繁盛店のコツ、などなど、手の内こんなに明かしちゃうんだ!という話に目からウロコがぽろぽろ落ちました。
さらに、講演ではサプライズもあり、再会もあり。
交流会には出席できず、いわて沼宮内駅より新幹線に乗りましたが、帰りの車中で読んだ奥田シェフの著書には、さらにさらに詳細に『地方再生のレシピ』が記されており。。。
もうほんとうに、感謝でいっぱい。
お声かけくださった前原様、ありがとうございました。
世界が広がる旅となりました。
美味しいものにはわけがある。
産地に足をはこぶということは、ときに命と向き合うことにもなりますが、これからも旅を重ね、学びつづけてまいります。
長文に最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。