売り場部分の内壁工事が終わり、漆喰を塗る作業に。自分達で塗ることに決めていた漆喰、一生に一度は塗ってみたかった漆喰、まずは漆喰を塗るための下地づくりから始めて行きます。
塗る壁は、こちらの入り口のまわりと、
こちらの壁、壁の後ろバックヤードの部分。
まずはフチをマスキングしていきます。下地〜漆喰の作業をするのは売り場担当の智子です。脚立が怖くてへっぴり腰。
事前に見た、YouTubeの職人さんの動画「テープの中心に指を置くとまっすぐ貼れる」にトライ、見たようには上手く行かない。(ちなみにこのマスキングは後に全部やり直すことに。)
写真のベニヤ板が張られている壁には、シーラーという液体を塗ります。そしてベニヤ板の継ぎ目、ここ以外の壁に貼られている石膏ボードの継ぎ目、ビスが打たれている部分の凹みを平らにする為に、専用のパテを塗りつけて行きます。
たまたま現場に来てくれた、島の内装屋さんで、お店の厨房の壁紙を張って下さった職人さん。まさに神懸かったタイミングで現れて、パテの塗り方やコテの使い方を指南して下さる。本当に本当に有り難い!この指導があるとないとでは全う結果になったはず。
石膏ボードの継ぎ目には、ファイバーテープというスケスケのテープ張ってからパテを塗ります。これはパテを塗った後。
見ていると簡単そうなのですが、やってみると、教わりながらやっているのに難しく…。角は特に難しいです(ちなみにこのコテの持ち方は正しくない)。
パテが塗り終わりました。
翌日、乾いたパテにヤスリをかけて平らにします。粉塵まみれになるので、高性能マスクとゴーグルを着用。この、パテ塗り→ヤスリがけ、を2度繰り返します。
さ!いよいよ漆喰を塗って参ります。
この日は朝早くから、弓削島の友人、ゆうくんが助っ人に来てくれました。以前の活動報告『かみじま てしごと市』編でも登場してくれた彼は自分のお店や他のお家の漆喰を塗っている経験者、教えてもらいながら塗って行きます。
漆喰は彼のおすすめのベジタウォールを使用。嫌な匂いもなくむしろ何となくいい匂い。
小さな助っ人も応援に来てくれました。が…全然思ったように塗れなくて、みるみるテンションの落ちるわたし…。でもだんだん、どう塗ってもそれっぽく見える懐の深い素材だということが分かってくると、道具や素材に慣れてきた2日目にはずっと塗り続けていたいくらい楽しくなってくる。
こちら、ゆうくんの塗っているようす。ゆうくんのセレクトのBGMを聞きながら、始終おだやかに時が過ぎて行きます。
この日も2日目も暖かくて、なんとも漆喰日和。
日が暮れて、作業灯を入れた1日目の終盤。思った以上の面積を塗れました。あと一息。
売り場の壁は隅を残してほぼ塗り終えて、1日目の作業は終了。この後の温泉、からのビールのなんと美味いことよ!!
どうでしょうか。塗ってみると随分印象が変わります。昔見た小劇場のような、ギャラリーのような…とてもすてきではないかと思います。
翌朝。塗りの薄い所や端っこを修正し、やや乾いたことを確認してマスキングテープをはがしていきます(写真はマスキングテープが足りなくなって養生テープで代用)。テープが剥がれると「出来た…!」ということを実感して感動的な作業。
こちら、朝の光に筋目のきれいなゆうくんの塗り。
せっかく違う塗り方の2人が作業しているのだから(ゆうくんの様にはどうしたって塗れなかった)、違う塗り方が交互になるように塗ったりしてみました。この壁は上がゆうくん、下がわたし。
ぜひ出来上がったお店を訪れた際は、コラボレーションしているところを探してみて下さい。(ちなみに、全くお見せするような出来でないこの壁のわたしの塗った部分は、家具で隠れる予定。うっすら見える縦のスジは下地が甘かった所です、終わって分かる下地の大切さ…)。
壁のムラになっているところは、この後乾くと真っ白になっていきます。ゆうくんの帰宅後、残った部分をひとり塗り終えて、「やったど!」のパチリ。
この壁の下には、色んな方の力添えが詰まって、白い壁になりました。もちろんこの漆喰も。ありがとう、ゆうくん!
お店作りを通して、色んな方と関係が増えたり、深まったり、学びがあり、嬉しいことがたくさんあります。来年も一歩ずつ、理想のお店に近づけて手を動かして行こうと思います。
みなさま、よいお年を!
まるまど 智子