みなさまこんにちは。
旅する女将 橋本典子です。
今回の活動報告は12月4日当日のお料理紹介です。
セルビア正教のクリスマスは旧暦で祝い、1月7日がクリスマス、1月14日が新年ということです。クリスマスはボジック(Božić)と呼ばれ、クリスマスイブの6日から「バドゥニャク」と呼ばれる樫の木を玄関や室内に飾るそう。
日本のクリスマスは友人や恋人と祝うもの、お正月は家族と過ごすもの、という習慣ですがセルビアでは逆。とはいえ日本の新年とセルビアのクリスマスは同時期にあたるので、料理教室で年明けに訪れた先生の家のクリスマスツリーに「なるほど、これがセルビアの門松か」と勘違いしそうになる異文化コミュニケーション。
クリスマスイブの食卓
○Pasulj prebranac sa kobasicama/ソーセジ入りベイクドビーンズ
正教のクリスマスイブは肉、卵、乳製品は食べないということで、ベイクドビーンズのみのプレブラナッツと魚料理が正式。今回「旅の報告会」は一足はやいこともあり、ソーセージをのせたレシピでお召し上がりいただきます。
○Čorba od karfiola / カリフラワーのチョルバ
セルビアのスープは2種類あり、透明でさらっとしたスープは「ズッパ」、とろみのある濃い味のものは「チョルバ」と呼ばれます。今回はカリフラワーと人参のスープに牛乳と玉子を溶いてボリュームをつけたやさしい家庭の味のチョルバをどうぞ。
○Šopska salata / ショプスカサラダ
ショプスカサラダはブルガリアで1960年代に観光産業のプロモーションのために考案されました。Shoplukという街の名前に由来していますが、現在ではバルカン半島をはじめとした中央ヨーロッパの各国で愛される、トマト、キュウリ、タマネギ、パプリカ、チーズ、パセリなどのサラダです。(Wikipedia英語版より)
セルビアのキュウリは日本のものよりも大ぶりで皮が固いため、剥いて調理をするのが通例だそう。大ぶりに切った野菜をひまわり油とワインビネガーで和え、ざっくり割りほぐしたFetaチーズをかけてお出しします。
○Kremsnita / クレームシュニテ
クアチアのザグレブ発祥のこのケーキは9月のクロアチア&スロベニアツアーでいちばん楽しみにしていたメニュー。カスタードマニアにはたまらない、うすいパイに挟まれたぶ厚いカスタードと生クリームが絶妙のハーモニー。現地では10cm×10cm×5cmほどが標準で日本人は躊躇するサイズ感.。そのため2回しか食べられませんでしたが、レストランのものは美味しいし、観光地の安価なものは日本のカスタードと生クリーム入りのシュークリームと似たお馴染みの味でした。今回は日本人サイズでお出しします。
セルビアで感じるのは農と食の距離感のよさ。どの街の中心部にもマーケットがあり、自分の食べるものがどこから来ているのかがはっきりわかること。野菜や果物をひとつひとつ自分の目と手で選ぶことができます。充分な選別がされていないブースもあり、形がいびつだったり過熟していたみかけたものが並んでいることもありますが、それは自分が選ばなければよいだけのこと。
肉も枝ごと売っています。鶏の類は丸ごと。日本ではグロテスクやかわいそう、残酷だという意見も出そうですが自然にそこにあります。大きなブロックで買うのが当たり前。スライスや挽き肉にするのは家庭で。調理には必然的にいろいろな部位が混じり、味も自然と深みを増します。
工業化、商業化が進んでいないことにともなう、羨ましい側面です。
もちろん、鶏は放し飼い。牛は放牧。
市場では蜂が飛び交い果物の蜜を集め、テラスでの食事中にもワイングラスに飛び込んでくる。
豊かさとは何だろう、と考えさせられます。
貨幣価値だけではかることができるのは、ほんの一面だけではないでしょうか。
〜セルビアンナイト〜 食べてセルビアを知ろう!旅の報告会2016 概要
日時:2016年12月4日(日)19:00~21:00
場所:ごはん×カフェmadei(までい)
東京都台東区浅草7-3-12 テイトビル聖天1F
メニュー:
○スロベニアとクロアチアのワイン5種、チーズ
○セルビアの伝統料理6品
○旅のお土産ポストカード(参加チケットとして事前に送付いたします)
会費:6,500円(参加チケット送料・税込)
定員:10~15名
※募集期間終了後のキャンセルは禁止事項とさせていただきます。 返金には応じられませんが、当日おいでいただけない場合参加の権利を他の人に譲渡することが可能です。3日前までにその旨と代理出席される方のお名前をお知らせください。
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みなさまのご参加をお待ちしております。